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輝け! ゴールドコーストの若きアスリート 中谷真翔くん

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輝け!
ゴールドコーストの若きアスリートたち

ゴールドコーストの若きアスリート

第7回

ゴルフ

中谷真翔(なかたにまなと)くん
(16歳)

 豊かな自然と晴天の多い温暖な気候、この恵まれた環境のクイーンスランド(QLD)州ゴールドコーストでスポーツに挑む若きアスリートたちを紹介していく。今回は、5年間のロンドン暮らしを経て、2018年10月からゴールドコーストへ居を移し、昨年グレッグ・ノーマン・ジュニア・マスターズで総合優勝した中谷真翔くん。
(文=堀千佐子)

ライバルと優勝を懸けて1打を競い合うトーナメントは刺激となり力となる

――ゴルフを始めた経緯を教えてください。

 父の仕事の都合で小学校3年から中学2年までの5年間を英国のロンドンで過ごし、その時にゴルフを始めました。祖父が大のゴルフ好きということもあり、「将来、親子3世代で一緒にコースを回れるとさぞかし楽しいだろう!」という家族の発想が始めたきっかけです。

 父に付いてゴルフ・レンジで練習を始め、毎週コースをラウンドするようになりました。キッズ・トーナメントにも参加し、英国から米国でのジュニア世界大会にも2回出場しました。

――ゴールドコーストへ越して来た理由は?

 ロンドン滞在が終わる2年半前、日本へ帰国する選択肢もありましたが、これまでの環境をそのまま維持しながら日本でゴルフを続けていくのはやはり難しいと考えました。日本からのアクセス、時差、気候、英語圏であること、ゴルフ・アカデミーを設けている学校の有無など、このままゴルフを続けていく上で、自分が必要とする全ての条件をクリアしていた地の利の良いゴールドコーストを選びました。

――ゴルフをしていて英国とオーストラリアで何か違いを感じますか?

 1番違うなと感じたのはゴルフ・コースです。国が違えば地形的に違うのは当然ですが、ここは比較的シンプルでフラットなコースが多いようです。でもその分、コース・レイアウトが良く考えられてデザインされていると思います。

 スコットランドを含め英国のコースは、全体的にアップダウンの起伏に富んでいて、地形をうまく使った迫力のあるものが多いと思います。

 個人的には、自然の環境を生かしたリンクスと呼ばれる、特徴的な強い潮風が吹く海沿いのコースが面白くて好きです。

グレッグ・ノーマン・ジュニア・マスターズ2020年で優勝
グレッグ・ノーマン・ジュニア・マスターズ2020年で優勝

――グレッグ・ノーマン・ジュニア・マスターズでの優勝について教えてください。

 昨年12月にパーマー・ゴールドコーストGCで行われ、悪天候で2日間36ホールにカットされましたが、コンディションの悪い中で69、68の通算5アンダーで優勝することができました。この優勝で、3月にサンシャイン・コーストで行われるプロ・トーナメント、イスズQLDオープンに招待選手として出場が決まり、とても楽しみです。

 今年は、1月のタスマニア・ジュニア・アマチュアとジュニア・マスターズ・チャンピオンシップ共に4位で幸先良いスタートを切りました。21年の目標として、ジュニア以外にもアマチュアの試合に多く挑戦してワールド・アマチュア・ランキングを上げていきたいです。

ゴルフの聖地セント・アンドリュース・オールド・コースで
ゴルフの聖地セント・アンドリュース・オールド・コースで

――遠征も含め、かなりの数のトーナメントをこなしていくのですね。

 はい。特にジュニアの大会では、同年代のライバルたちと優勝を目指して競い合えるのがとても楽しいです。

 4日間のトーナメントの中で、どこかで調子を崩したり、プレッシャーに襲われたり、さまざまなことが起こりますが、それを自分の中で消化して立て直す精神力も同時に養なわれていっていると感じています。

――自分がいつも心掛けているゴルフとは?

 綺麗なスウィングはショットが安定して崩れにくいので、飛ばすことよりもスウィングをいつも重視しています。アイアンが得意なので、今年から使い始めた新しいアイアン・セットで更に安定した確実なプレーを目指します。またマナーを尊ぶ英国で“紳士のスポーツ”と言われるゴルフを学んできたので、ゴルフ·マナーやエチケットを守ることも大切にしています。

 これからの自分の大きな目標としては、ゴルフだけでなく、何に対しても自分の弱さに屈さない頑張れる人間になりたいと思っています。

母、ひと美さんからのメッセージ

日本を離れて英国とオーストラリアでの海外生活を通じて、ゴルフだけでなく、日本にはない生活の豊かさや文化の違いをしっかりと経験して感性を磨いていって欲しいと思っています。少しシャイなところがあるので、何に対しても自信を持って飛び込んで挑戦していって欲しいです。

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