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日豪をつなぐ! 起業家インタビュー2021/【PR】新極真空手・八尋道場

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— 第1弾 —

日豪をつなぐ!
起業家インタビュー
2021

 本特集では、オーストラリアで起業し、各界で活躍する4人の日本人経営者へのインタビューをお届け。来豪した理由からビジネスを始めたきっかけ、現在取り組んでいる活動、今後の展望まで、多角的な視点から起業スピリットやポテンシャルなどを伺った。今月号から2号にわたり、日豪をつなぐビジネス・プランやアイデアで独立や起業を目指す人にとって必読の内容をお伝えする。

新極真空手・八尋道場
八尋康成氏

 新極真会のオーストラリアNSW州支部として、シドニー北郊に位置するアーターモンで新極真空手・八尋道場を運営する八尋康成氏。来豪したきっかけや空手を始め、フルコンタクト・ルールで収めた成績や自身の道場を開いた経緯に加え、日本人としての矜持、オーストラリアで幅広い年齢層に空手を教える上で心掛けている点、今後の展望などについて話を伺った。

PROFILE

ヤヒロ・ヤスナリ

ヤヒロ・ヤスナリ
全世界空手道連盟新極真会八尋道場・責任者。空手四段。11歳の時、両親の勧めで空手を始める。フルコンタクト・ルール(直接打撃制)の極真空手で2001、03~09年オーストラリア大会優勝、06年全日本ウェイト制大会軽量級3位、10年5位。05、07、09年世界大会代表となる。13年アーターモン道場を創設。創設以来、多くの全豪チャンピオンや世界大会代表を輩出。15年に新極真会のオーストラリアNSW支部長に就任。

──来豪し、空手を始めた理由を教えてください。

 父がオーストラリアで日本語教師養成の事業を始めた関係で、4歳の時にオーストラリアに来ました。空手を始めたのは小学校6年生の頃で、叔父がやっていたことがきっかけです。叔父が父に「子どもの教育にも良い」と勧めたそうです。

──現在、弟の八尋恆存(つねあり)さんは豪州代表として出場する東京五輪に向けて士気を高めている最中だと思いますが、康成さんも選手として世界レベルで活躍されてきたと伺っています。

 私の道場は新極真空手を教えていますが、私も以前はオリンピック種目に入った伝統空手をやっていました。そちらでは16歳の時に全国大会で優勝したことがあります。その後、フルコンタクト・ルールの新極真会(極真空手)に移り、オーストラリアでは2001年~09年まで優勝し、全日本大会では最高3位に入賞しました。

──ご自身の道場を開いたきっかけや、道場運営で心掛けている点を伺えますか。

 アーターモン道場を立ち上げる前は、ウェスト・ライドにあった道場に通い、指導も任されていました。新極真空手は世界102カ国が加盟し、さまざまな国の人たちと交流があるのですが、ある時仲の良かった中国の支部長に、道場生がオーストラリアに移住するので道場を紹介して欲しいと言われ、初めはウェスト・ライドの道場を紹介したのですが距離的に通うのが難しいとのことで、その道場生のお父さんが経営しているヨガ・スタジオのスペースで私が道場を始めることになりました。

 道場では、みんなが楽しめることを第一に考えています。空手をやる動機は人それぞれです。健康目的で始める方や、子どもの基礎体力向上や礼儀礼節を目的として来られる方もいます。現在は週5回、さまざまなレベルに合わせたクラスを用意しています。道場生は約150人、最年少は3歳、最年長は65歳が在籍しています。日本人が多いエリアなので、日本人の道場生も多いのが特徴です。

 空手は武道ですが堅苦しくなりすぎず、幅広い世代の方々に空手の楽しさを知ってもらいたいと思っています。道場生一丸となって毎稽古、それぞれの目標を達成するために頑張れるよう指導しています。特に子どもたちには空手の稽古を通じて礼儀礼節、思いやりの心を学んでもらえるように心掛けています。

 競技にも力を入れ、試合に出たいという道場生には国内だけで良い成績を残すことを目標に稽古をせず、フルコンタクト空手最大の大会である新極真会の世界大会で活躍することを目標にするよう意識させています。そういった志のある選手には、いつか一緒に世界大会に行こうと励ましながら厳しい稽古を乗り越えてもらっています。オーストラリア各地で行われる大会にも多く出場し、先日QLD州で開催された極真連合会という団体の全国大会では、6部門で優勝しました。これは選手たちにとっても大きな自信になったと思います。

 私が現役当時師事していた先生の道場からは、世界大会の選抜メンバーが数多く排出され、私もその中の1人として稽古に励みました。厳しい稽古で先生や先輩に激励されながら、仲間と切磋琢したのも貴重な経験でした。そういった雰囲気を自分の道場も継承していきたいです。

──幼少の頃からオーストラリアにいらっしゃいますが日本人としての矜持のようなものはお持ちですか。

 はい、やはりオーストラリアで空手をやる上での私の強みは日本とオーストラリア両方の文化を知りながら育ったことですね。オーストラリア人の国民性を理解し、そこに日本人の武道に向き合う心構えを融合させながら、日本人の特徴である細部にこだわる姿勢や不屈の精神力を海外の人にどう伝えるかを考えながら稽古を組み立てています。また、日本人の道場生にはできる限り日本語で接するようにしています。通常クラスでは英語で教えていますが、日本人だけのクラスになる時もあります。その場合は日本語で教えるなど臨機応変に対応しています。

 私は日本語と英語の2カ国語を話せることで世界が広がりました。空手に関して言えば、世界的な行事に参加した際、日本と海外の師範、選手の方々の通訳に入る機会がこれまで何度もありました。オーストラリア代表ではありましたが、日本人でありそれぞれの文化を理解した上で双方の通訳ができるというのは大きな強みでした。そのおかげで著名な方や強豪選手とのコネクションができたり、それが結果的に新極真会オーストラリア支部にとって貴重な機会につなぐことができました。

──今後の展望についてお聞かせください。

 「空手といえば八尋」というくらい地域に根付いていきたいですね。道場の規模も拡大して、更に広いエリアで展開できるようにしていきたいです。一番の目標は、世界で活躍する選手を育てるということです。強い選手を育てることで、その子を目標にする道場生も出てきます。そうした活動を通じて、強さと優しさを兼ね備えた子どもをたくさん育て、それは空手以外の分野でも必ず生きてくると信じています。

Contact Information

Shinkyokushin Karate Yahiro Dojo (Artarmon)

Shinkyokushin Karate Yahiro Dojo (Artarmon)
■住所:Level 2 / 52 Whiting St., Artarmon NSW 2064
■Tel: 0422-342-792
■Web: www.wkosydney.com.au
■Email: wkosydney@gmail.com

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