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オーストラリアで株を取引してみよう

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オーストラリアで株を取引してみよう

明けましておめでとうございます。昨年は投資信託のお話をしてきましたが、今回からは株取引についてお話します。まずは、株(Shares、Stocks、Equities)とは何かという基本的な説明をしたいと思います。

会社が事業を行うためにはお金が必要です。そのお金は主に、銀行からの借入れ、債券あるいは株式の発行により調達されます。債券はお金を貸してくれた人に対して発行する借用書のようなものです。つまり、債券を保有することは、発行している会社にお金を貸していることになります。一方、株式は会社にお金を出してくれた人に、その会社の所有権の一部を与えるものです。つまり、株式を持つことはその会社のオーナーの1人になるということです。債券と株式の大きな違いは、前者は元本の返済を約束していますが、後者は約束していません。

大手企業は株式を取引所で発行します。取引所で発行することで多くの人に買ってもらえる(=多くの資金が調達できる)からです。企業が初めて取引所で株を発行することを新規株式公開(Initial Public Offering / IPO)と言います。有望な企業であれば、IPOで株を取得したいという人が殺到します。

IPOで最初に株を手にした人は取引所でそれを売ることができます。その会社の業績が良ければその株を所有したいという人は増えます。しかし、既に株を所有している人は、会社は今後も有望なのでまだ売りたくないと思うかもしれません。つまり、買いたいと思う人が多くいる一方、売りたいと思う人があまりいない状態です。すると、需要と供給の関係で株価は上昇します。そして、ようやく希望の価格になったところで株を売り、利益を確定させます。この買値と売値の差から得た利益はキャピタル・ゲイン(Capital gain)と呼ばれます。

株を所有することを株主(Shareholder)になると言いますが、会社は株主に対して利益の一部を還元してくれることがあります。この利益の一部を配当(Dividend)と言います。配当として得る利益はインカム・ゲイン(Income gain)と呼ばれます。

なお、日本では、株主優待の目的でその株を発行する企業が商品やサービスを一部無料で提供したり、割引をしたりすることがよくありますが、オーストラリアでは一般的ではありません。従って、キャピタル・ゲインかインカム・ゲイン、あるいはその両方を狙うことが株を取引する主な目的となります。


KVB Global Markets取締役日本部門ヘッド
KVB Wealth Managementカスタマー・サポート(FA資格保有)
山田悟

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