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シルク・ドゥ・ソレイユ「キュリオス」の魅力に迫る!

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シルク・ドゥ・ソレイユ「キュリオス」の魅力に迫る!©Martin Girard shootstudio.ca
©Martin Girard shootstudio.ca

2018年2月7日から19年5月29日まで、東京・大阪・名古屋・福岡・仙台で行われた日本公演では、総観客動員数137万人を記録したシルク・ドゥ・ソレイユの「キュリオス(Kurios)」のオーストラリア公演が10月2日からスタートする。本特集では、世界中の人びとを魅了し続けるエンターテイメント集団の舞台の魅力に迫る。また、同公演のメイン・キャラクターの1人であるクララを務める池田一葉さんのインタビューも併せてご紹介。(文・インタビュー:石井ゆり子)

鑑賞券プレゼント!

 10月8日(火)8PM〜シドニーの「Entertainment Quarter, Moore Park」で行われる公演の鑑賞券を2組4名様にプレゼント。応募は下記より。

■応募先Web: www.nichigopress.jp/campaign ■応募締切:9月30日(月)■会場:Entertainment Quarter, Moore Park ■備考:1つのメール・アドレスにつき応募は1回まで。当選者の発表は商品の発送をもって代えさせて頂きます

サーカスを超えたエンターテイメント

1984年、カナダの大道芸人・ギー・ラリベルテが設立したエンターテイメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」の舞台では、30年以上掛けてサーカスを独自に進化させた数々の究極の技が披露される。

オリジナリティー溢れるユーモアたっぷりのストーリーはもちろん、パフォーマーが交差しながら宙返りをする「バンキン」や空中に吊られた自転車の上でさまざまな体勢をとる「エアリアル・バイシクル」などのアクロバットが観客の目を釘付けにする。また、人間ピラミッドやヨーヨーなどのパフォーマンスに加え曲芸師、ジャグラー、パーカッショニスト、ダンサーたちも登場。アーティストが動きや声で動物や恐竜を表現する演目なども見どころだ。人間が持つ能力の限界が追求された圧巻のパフォーマンスとこだわり抜かれた音楽や照明、振り付け、衣装、舞台美術など芸術性の高さが国境を越え、人びとを魅了し続けている。



好奇心を持つことから創造の旅へ

キュリオスは、シルク・ドゥ・ソレイユ創設30周年を記念して制作された作品で2014年の開幕以来、世界各地で公演され400万人以上を動員。彼らの集大成的な演目が勢ぞろいした内容となっている。「キュリオス(KURIOS)」とは、“好奇心” “骨董品”を意味するドイツ語で、同作では19世紀、ヨーロッパのルネサンス時代の貴族が世界中から集めた不思議な物を収納していた棚を指している。

産業革命を彷彿とさせながら、近未来を感じさせる雰囲気の舞台は、目に見えない世界が存在すると信じている主人公・シーカーが骨董品で作った機械の世界に足を踏み入れるところから始まる。シーカーの想像力を刺激する、数多くのユニークなキャラクターたちが登場。彼らは詩やユーモアで世界をひっくり返そうと、骨董品に命を宿していく……。

同作の物語は、時計の針が11時11分を指すところからスタートする。欧米には、11時11分になると「Make a wish!」と願いごとをする人が多いというが、それは11時11分という時間が偶然が重なり合うような幸運な時間と言われており、同作もその習わしを背景に作られている。そして、舞台は11時12分になると、現実の世界に戻るという設定になっている。たった1分間の設定の物語だが、大きな飛躍の夢、そして現実世界では想像もつかないような異世界の旅へと導いてくれる。

メイン・キャラクター“クララ”を演じる日本人パフォーマー
池田一葉(かずは)さん インタビュー

――一葉さんにとってシルク・ドゥ・ソレイユ、そしてキュリオスとはどのような存在ですか。

私は、ずっとシルク・ドゥ・ソレイユに入ることを目指して長年努力してきたので、キュリオスも夢の舞台の1つです。しかし、その舞台に立ったから満足というわけでははありません。これからもっと自分が演じるクララというキャラクターを追究し、自分ならではのクララに成長させていきたいと思っています。もう1年以上キュリオスの公演をしているのですが、ずっと夢の中にいるような気分です。

――毎日のトレーニングの中で大変なことはありますか。

クララはアクロバットなどはしないキャラクターなので、1日何時間など決められたトレーニングをするのではなく、常に考えながら動きを研究し続けています。その点が他の人とは少し違い、大変でもあり楽しいところでもあると思っています。日頃からアンテナを張り、クララがどんな表情や動きをするのかを考えています。

鏡を見ながら練習するというよりは、自分がどういう表情をしているのかを常に意識して研究するようになりました。日常で楽しいことや驚いたことがあった時にサッと鏡を手に取り、その瞬間自分がどんな顔をしているのかを確認したりしています。

――メイン・キャラクターであるクララを演じる上で心掛けていることは何ですか。

クララは、機械でも人間でもありません。少しずつ人間の気持ちを理解し、だんだん人間に近付いていくというキャラクターなので、その感情の変化をうまく少しずつ出すことをいつも心掛けています。

――公演で世界中を回られていますが、その醍醐味は何でしょうか。また、世界各地の観客の反応の違いを感じることはありますか。

各国に公演で訪れる時は、1カ月以上は滞在するので、旅行ではなくちょっとしたプチ移住感覚で過ごしています。それぞれの国の歴史や文化、慣習などを吸収できるので本当にすばらしい経験ができていると思います。

私は、日本公演が多く日本国内の滞在が長かったのですが、日本だけでも各都市によって反応が違いました。カナダ公演の時の反応とはまた違う印象でした。オーストラリアでも世界各地の反応とは変わってくるのではないかと思うので、楽しみにしています。

――来豪は初めてですか。

1998年から3年間のうちに何回か夏に短期留学でシドニーに来ていました。10年以上前なので、すごく変わっていると思い、また帰ってくるのを楽しみにしていました。

――ワーキング・ホリデーや留学で来豪している日本人に向けて、アドバイスなどはありますか。

私は、アメリカに留学してそのまま移住したのですが、やはり異文化の中で生活すると、それまで当たり前だと思っていたことが当たり前ではなかったり、すごく大変だと感じることもたくさんありました。皆さんもそういう思いを抱くこともあるかもしれませんが、何事も楽しむことだと思います。苦労も楽しみながら乗り越えたり克服することによって、英語や仕事の上達につながると思います。私もキュリオスの舞台で、毎日大変なこともありますが、楽しむようにしています。そういったことを舞台を通して、観客の皆様とも共有できたらうれしいです。

――オーストラリア滞在中は公演で忙しいと思いますが、仕事以外で楽しみにしていることはありますか。

大体週に1回はお休みの日があるので、それをうまく活用していきたいと思っています。また、北半球とは季節が逆で、公演が始まるころはちょうど夏なので、夏のクリスマスだったり、そういうオーストラリアらしい夏の年末イベントにぜひ行ってみたいと思ってます。

――最後に、キュリオス・オーストラリア公演に訪れる日本人の方に向けてメッセージをお願いします。

海外に移住して頑張っていらっしゃる日本人の皆様に見に来て頂けるのを本当に楽しみにしています。さまざまな国の人が一緒に作っている舞台、またその中に私のような日本人もいて、懐かしさだったり、新しい発見をしに足を運んで頂けたらうれしいです。

いけだ かずは◎東京都出身。2003年、早稲田大学人間科学部在学中に渡米。その後プロ・パフォーマーとして活動し、「Billboard Music Awards」や「T-Mobile commercial」「Nickelodeon」などに出演。17年にシルク・ドュ・ソレイユへ入団し、キュリオスでメイン・キャラクターの1人、クララ役を務める

■Cirque du Soleil KURIOS Cabinet Of Curiosities
Web: www.cirquedusoleil.com/australia/sydney/kurios/buy-tickets
料金: $80~

<シドニー>
日時:10月2日(水)~11月24日(日)、火~金8PM~、土4:30PM~・8PM~、日1:30PM~・5PM~
会場:Entertainment Quarter, Moore Park
<ブリスベン>
日時:2020年1月10日(金)~1月26日(日)、火~金8PM~、土4:30PM~・8PM~、日1:30PM~・5PM~
会場:Northshore Hamilton, Brisbane
<メルボルン>
日時:2020年3月12日(木)~3月29日(日)、火~金8PM~、土4:30PM~・8PM~、日1:30PM~・5PM~
会場:Flemington Racecourse, Melbourne
<アデレード>
日時:2020年5月29日(金)~6月7日(日)、火~金8PM~、土4:30PM~・8PM~、日1:30PM~・5PM~
会場:Adelaide Showgrounds Adelaide

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