在豪歴の長さにかかわらず、オーストラリアから日本に帰国する際、家族や友人へのお土産選びに悩む人は多いのでは? オーストラリアのお土産にぴったりなお薦めアイテムを日豪プレスのスタッフが厳選し紹介!
Vol.9Young Henrys Summer Hop Ale Tinnies
オーストラリアはもちろん、日本でも近年人気が高いクラフト・ビール。独立した小規模な醸造所で職人によって丹精込めて造られ、地域の風土や気候などの影響を受けながら進化し続けるクラフト・ビールは、大人向けのお土産に最適ではないだろうか。
そこで今回紹介するのは、シドニー南西部に位置するニュータウンに醸造所を構える「Young Henrys」の「Summer Hop Ale Tinnies」だ。同醸造所は、醸造の知識があったリチャード・アダムソンとホスピタリティーを熟知していたオスカー・マクマホンの2人のビール好きが、シドニーのビール・シーンに改革を起こそうと語り合ったことがきっかけで誕生した。当時、ハンド・クラフト・ビールのコンセプトを受け入れる人がまれだったシドニーでの開発や申請はなかなかスムーズには進まなかったが、友人らの手伝いもあり2012年、ニュータウンにある工業用のウェアハウスで小さいながらもビジネスをスタートさせたという。
環境への影響を配慮した「Low impact brewing」を理念とし、地元の限られた地域での醸造を徹底。同醸造所で販売される物は、繰り返し使用可能で無駄を減らすことができる詰め替え式のガラス製のグロウラーの使用が勧められており、グロウラーに注がれた新鮮なビールを持ち帰ることができる。そして、同醸造所へ足を運べない人のために販売されているパッケージ・ビールが主に缶入りという点にもこだわりがある。缶ビールは瓶ビールよりも品質が良く環境にも優れているという。軽量であるため、トラックなどでの輸送に掛かるエネルギーが少なくて済むという利点もある。また、醸造プロセスの際、毎日1トン以上排出してしまう使用済み穀物は地元の農場に寄付されている。
同商品は、アルコール度数6パーセントのアメリカン・スタイルのIPA(インディア・ペール:エール・ホップが多く投入され作られるため香りと苦みが強く仕上がったビールの品種)。少し苦みが強いものの、フルーティーで華やかな香りと、爽やかな柑橘類の風味を帯びたトロピカルな味わいが特徴だ。
シドニーにある大型ボトル・ショップや、ニュータウンであれば小さなボトル・ショップでも目にする同商品は、もちろん缶1本(375ml)から購入が可能だが、単価は5ドル前後。6本入りや24本入りのケースで購入すると割安になりお得だ。オンライン(www.younghenrys.com)で買うこともできる。まずは自身で味わってみてから、何本かをお土産用にするのも良いだろう。瓶ではなく缶なので割れる心配がなく、スーツケースに入れても安心だ。きっとお酒好きに喜ばれるだろう。