国内に残るわずか2カ所の1つ

オーストラリア国内に2カ所ある製油所のうち1つで火災が発生した。深刻化している燃料供給への影響が心配される。
火の手が上がったのは、南部ビクトリア州ジーロンにある石油製品大手ビバ・エナジーの製油所。公共放送ABCによると、15日午後11時ごろに出火した。複数の爆発を伴い、炎が夜空を赤く染める様子が確認された。煙は推定数百メートル上空まで立ち上ったと見られる。出火から約13時間後の16日正午すぎに消防隊が火を消し止めた。負傷した従業員はいないという。
ABCによると、同製油所の原油処理能力は1日当たり12万バレル。ガソリンや軽油、液化石油ガス(LPG)、ジェット燃料などを精製している。ビクトリア州内の燃料生産量の50%、国内の同10%を供給している。出火原因は、ハイオクガソリン製造工程の機械的な不具合によるガス漏れと見られるという。
クリス・ボウエン連邦エネルギー相は、生産は続くとの見通しを示した上で「(燃料供給にとって)好ましい出来事ではない。影響は出るだろう」と指摘した。
一方、ビバ・エナジーは、安全確保のため減産しているものの、生産能力は維持しており、燃料備蓄への影響は大きくないとしている。オーストラリア証券取引所(ASX)は16日、ビバ株の売買を停止した。同社からの市場向け発表を待って取引を再開する。
オーストラリアは産油国だが、国内コストが高いことから製油所を次々と閉鎖してきたため、現在は国内に2カ所しかない。石油精製品の約9割を輸入に頼り、備蓄が1カ月程度しかない同国では、ホルムズ海峡の事実上の封鎖の影響で、燃料供給への不安が顕在化している。
もう1つの製油所は、北東部ブリスベン郊外リットンにある。ABCによると、同製油所を操業している燃料大手アンポルは、生産能力いっぱいのフル稼働を続けている。同社の広報担当者は「オーストラリアの燃料供給を持続させるため、要請があればビバ・エナジーに現実的な支援を提供したい」(広報担当者)と救いの手を差し伸べた。
◼️ソース
Refinery blaze may impact Australia’s petrol production ‘for some time’(ABC News)