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取れてしまった銀歯はどうしたらいいですか?

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健康

Q

詰めていた銀歯が取れてしまいました。どうしたら良いですか?
(20代女性=会社員)

A

詰め物やクラウンが外れてしまう患者さんはたくさんいらっしゃいます。取れてしまった銀歯を自分で無理やり元に戻さないようにしてください。詰め物が歯に合っていないと噛み合わせなどがおかしくなり、詰め直せなくなることがあります。ですので、歯科医できちんと受診しましょう。取れてしまった詰め物の下に二次虫歯(以前虫歯があった場所から、また新しくできる虫歯)が見つからなければ、詰め物を付け直すことができます。もし二次虫歯を発見した場合は、虫歯治療と新しく詰め直す必要があります。二次虫歯は進行していることが多く、神経まで到達している場合は神経治療などを施術しなくてはなりません。もし状況が深刻であれば、抜歯する可能性もでてきます。

銀歯の詰め物の下にある二次虫歯の様子
銀歯の詰め物の下にある二次虫歯の様子

詰め物やクラウンはどうして取れるのか。

まず、詰め物やクラウンには以下の2種類のタイプがあります。

  1. 付着型:銀歯やポーセレン・ヒューズド・メタル(PFM)という中に金属が入っているクラウンなど。付着型の詰め物はのりを付けることにより、虫歯の穴と詰め物の間を塞ぎ、詰め物を固めます。
  2. 接着型:コンポジット・レジン(歯科用プラスチック)の詰め物や、オール・セラミックの詰め物、クラウン。接着型の詰め物は薬品による化学反応を利用し、歯と一体化させます。

付着型に使用されるのりは、大体6年くらい経つと弱まり、詰め物と天然の歯に隙間ができてしまい二次虫歯ができる確率が非常に高くなります。ほとんどの場合、二次虫歯ができると詰めていた銀歯が外れますが、気付かぬうちに詰め物の下に虫歯ができている場合もあります。それらの虫歯は肉眼では非常に見つけにくいため、定期的にレントゲン撮影と歯科検診を行うことが大切です。

最近では3Dコンピューターを使い、カスタム・デザインされたセラミックの詰め物(インレー/オンレー/セミ・クラウン)やクラウンを作ることもできます。セラミックの詰め物は安全性の高い天然の素材で、歯科治療用に特別に製造されているため、非常に強度があり体にも優しく、アレルギーなどを引き起こす心配がありません。

見た目も美しいこの詰め物やクラウンは特別な接着法を使用し、銀歯のように詰め物が取れてしまうということがありません。さらに銀歯や、コンポジット・レジン(歯科用プラスチック)の詰め物に多く見られる二次虫歯などを防げるのも魅力です。

*オーストラリアで生活していて、不思議に思ったこと、日本と勝手が違って分からないこと、困っていることなどがありましたら、当コーナーで専門家に相談してみましょう。質問は、相談者の性別・年齢・職業を明記した上で、Eメール(npeditor@nichigo.com.au)、ファクス(02-9211-1722)、または郵送で「日豪プレス編集部・何でも相談係」までお送りください。お寄せ頂いたご相談は、紙面に掲載させて頂く場合があります。個別にご返答はいたしませんので、ご了承ください。


ノックス・キム院長
シティ・ワールドタワー歯科(Dental Clinic @ World Tower)

オーストラリア・シドニー大学歯科学部を卒業。キャンベラやストラスフィールドで勤務した後、03年にワールドタワー・レーザー歯科を開院(東京・大阪・名古屋・千葉・京都・アメリカに提携クリニックあり、医療法人スワン会グループ)。一般歯科治療の他にも多くの歯科関連資格を保持。インビザライン特別推薦ドクター。東京臨床協会(SJCD)、アメリカ審美歯科学会会員。シドニー大学臨床講師

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