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迅速抗原検査キット、割引カード所持者無料配布開始

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ただし開始当日朝には既にどこも品切の表示

 1月24日付ABC放送(電子版)は、国内各地の薬局を通してコンセッション・カード(割引カード)所持者向けに迅速抗原検査(RAT)キットの無料配布が始められたことを伝えている。

 コンセッション・カードは年金受給者、退役軍人、低所得者などの福祉受給者などに与えられるカードで各種割引の特典がある。

 国民のうち600万人強がこの無料RATキット配布を受けられることになるが、このキットは12月初めの発売以来、全国的に品不足が続いており、どこの薬局も即日午前中に品切になっている。また、今後、どれほどの供給が受けられるかも不明で薬局も頭を抱えている。

 カード所持者は3か月ごとにRATキット10個まで(ただし、1か月に5個まで)無料配布を受けられることになっており、今後しばらくは薬局でもRATキットを求める客が増えることが予想されるため、店員を増やして対応しているところもあると伝えられている。一方、薬剤師団体は、キット1個につき$10の政府からの払い戻しは低すぎるとの指摘も挙がっている。

 スコット・モリソン連邦首相は、当初、RATキットを有料としていたが、有料では無料で正確なPCR検査とのバランスが取れず、PCR検査に対する検査需要の重圧を取り除くためという当初の目的が達せられないという批判が出たことから、コンセッション・カード所持者のみ無料にするとの妥協を行った。

 各州、準州は従来のPCR検査に代わってRAT検査で代用する検査基準緩和を進めており、学校、事業所、その他でも過去24時間以内のRAT検査陰性などの条件を設けるところが出ている。しかし、需要増が予想されるにもかかわらず供給増がまだ予想できない状態が続いている。

 Pharmaceutical Society of Australia (PSA)のクリス・フリーマン会長は、「中には1分間に4本の問い合わせ電話を受ける店もある」と語っている。

 全国閣僚会議は、無料制度でコンセッション・カード所持者に無料配布したRATキット1箱ごとに$10プラス消費税、その他に配布取引1件につき$4.30の手数料も加算されているが、世界的にRATキットの需要が供給を上回っている現在、キット1箱の価格を$15とする方が現実にかなっていると語っている。また、個々の薬局経営者にとって問題なのは、「政府からの払い戻しが1か月かかることもあり、薬局が大量に購入する場合、その額を1か月間肩代わりしなければならないことだ」と語っている。
■ソース
COVID-19 rapid antigen tests available for concession card holders but pharmacists fear there won’t be enough

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