金融引き締めはこれで打ち止め?

中央銀行の豪準備銀(RBA)は5日、政策金利を0.25ポイント引き上げ、3.45%にすると発表した。4〜5日に開いた会合で決定した。利上げは今年2月以降3会合連続。市場の事前の予測通りだった。
9人の理事のうち8人が利上げに賛成し、1人が反対(据え置き)した。前回4月の会合では賛成5、反対4と拮抗していた。よりタカ派(金融引き締め)寄りのスタンスを強めた。
昨年後半からインフレ圧力が再燃していた上に、3月以降、イラク攻撃によるホルムズ海峡封鎖の影響で、ガソリン小売価格が急上昇した。直近3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は4.6%と前月から0.9ポイント一気に上昇した。
今年いっぱい据え置きとの見方も
理事会は声明で「中東情勢の先行きは不透明だが、様々なシナリオから、世界と国内の物価を押し上げる可能性がある」との見通しを示した。インフレ率がしばらく目標(2〜3%)を上回り、上昇リスクが高まっているとの判断から、利上げを決定した。
その上で、「金融政策は情勢に十分対応できる状態にある」と述べ、当面、現在の金利水準を維持する可能性を示唆した。次回会合は6月15〜16日に開く。
今後の金利動向について、コモンウェルス銀は同日発表した顧客向けの短信で、3回連続の利上げはインフレ抑制に十分効果的だとの認識を示した。年内は金利を現在の水準で据え置くと予測した。見通しは不透明だが、2027年には2回の利下げがあるとの観測も示した。
GDP成長率1.9%に下方修正
RBAはこの日発表した四半期の金融政策報告書で、26年6月末時点の実質国内総生産(GDP)成長率の予測値を前年比1.9%と前回の2.1%から下方修正した。26年12月時点で1.3%(前回1.8%)、27年6月時点で1.3%(同1.6%)と低水準で推移すると予測した。
理事会は報告書で「高い燃料価格はインフレに油を注いでおり、幅広い商品やサービスの価格の上昇に影響を与える兆しがある」と指摘し、ガソリン・軽油価格高騰の影響が今後、経済の広範囲に波及する可能性があるとの見方を示した。
失業率(四半期の平均値)は、26年6月4.2%(前回4.3%)、26年12月4.3%(前回と同じ)、27年6月4.4%(前回と同じ)となる見通し。消費者物価指数(CPI)の上昇率は、26年6月末前年比4.8%(前回4.2%)、26年12月末4.0%(同3.6%)、27年6月末2.4%(同2.9%)との観測を示した。
◼️ソース
Statement by the Monetary Policy Board: Monetary Policy Decision(RBA)
RBA hike the cash rate in May as expected(Commonwealth Bank of Australia)