法改正で不当な値上げに巨額罰金も

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オーストラリアのスーパー大手「ウールワース」と「コールズ」は、日本人生活者が食料品や日用雑貨を購入するのに欠かせない存在だ。しかし、不正な価格操作で規制が強化されたり、偽りの安売りキャンペーンで違法判決を受けたりと、逆風が強まっている。
規制当局のオーストラリア競争消費者委員会(ACCC)によると、オーストラリアのスーパー市場の売上高シェア(23年度)は、最大手ウールワースが38%、2位コールズが29%。2社で全体の3分の2以上と圧倒的な存在感がある。
オーストラリアの消費者市場は、大手による寡占の傾向が強い。一般的に、輸送費や人件費などの事業コストが高く、規模のメリットを生かせる一握りのトップ企業に力が収れんしやすい。企業の合併・買収(M&A)も活発だ。スーパーをはじめ、ショッピングモール、ドラッグストア、ビールなどがその典型と言える。
ただ、スーパー2社の寡占をめぐっては、買い手市場で立場の弱い農業生産者など供給側に不利な取引慣行、価格競争の停滞といった悪影響が、問題視されてきた。以前にもたびたび連邦議会の公聴会で議論され、競争当局の俎上にも上がった。
とりわけ、コロナ禍からの経済再開やウクライナ侵攻などで供給制約が起こり、激しいインフレに見舞われた22年以降、大手スーパーの物価高に便乗した値上げや、不当な価格つり上げに国民の不満が噴出した。
このため、連邦政府は競争消費者法を改正して規制を強化した。大手スーパーについて、これまで任意だった行動規範に法的強制力を持たせた。違反企業には、罰金として①1,000万豪ドル、②違反行為によって得られた利益の3倍、③過去1年間の売上高の10%、のうち最も多い金額を課す。新しい法律は今年7月1日に施行される。
連邦高裁が14日、コールズに違法判決を下した裁判は、立法府や規制当局に続き、司法も厳しい判断を示した格好だ。
ACCCは、ウールワースに対しても、コールズと同様の安売りキャンペーンについて訴訟を起こしている。この裁判も今後数カ月以内に判決が言い渡される見通しだ。
◼️ソース
Court finds that Coles misled customers over ‘Down Down’ claims(ACCC)