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アーチボルド・プライズに初のアボリジニ画家の自画像

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アルバート・ナマジラのひ孫、4回の最終選考の末

 毎年シドニーのNSW州立美術館で開かれる肖像画コンテスト大賞、アーチボルド・プライズをアボリジニ画家としては初のビンセント・ナマジラ氏の作品が受賞した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 アーチボルド・プライズは、19世紀末にシドニー・ブレッティン誌の編集長を務めたジャーナリストで、共和派の白豪主義者としても知られており、ブレッティン誌は反英、反アボリジニを含む反有色民族の論陣を張っていた。

 ナマジラ氏の作品は、ラグビー・ファンの民族差別が原因で経歴半ばにして引退したアボリジニのAFLラグビー選手kで2014年の「今年のオーストラリア国民」アダム・グッズ氏と手をつなぐ自画像で、「Stand Strong for Who You Are」と題されている。

 ナマジラ氏はオーストラリアが誇るアボリジニ画家、アルバート・ナマジラのひ孫で、アーチボルド・プライズの歴史99年にして初のオーストラリア先住民族画家として栄誉と10万ドルの賞金を獲得した。

 ナマジラ氏は、4年連続でドナルド・トランプ、ジェームズ・クック、ジュリア・ギラードの肖像画で最終選考まで進出しており、4回目の正直で入賞した。

 アランタの人、ナマジラ氏は、インターネット・ビデオのZoomを通してAPYランドから受賞の弁を述べ、「アーチボルド・プライズを初の先住民族として受賞するのは何という栄誉か。わずか99年でこの栄冠を受けた」と語った。

 今年の最終選考には1,068点の作品から55点が残ったが、作品1点は2人の画家の共作だったため、最終選考画家は56人とされている。また、8人がオーストラリア先住民族出身者で、22人が初めてアーチボルド最終選考に残った。また、作品12点は自画像だった。56人の画家のうち25人が女性、31人が男性だった。

 ナマジラ氏は2019年にも賞金10万ドルのラムゼー・アート・プライズを獲得している。

 アーチボルド・プライズの他、ウィン、スルマン二つのアート・プライズの応募作も9月26日からNSW州立美術館で展示される。
■ソース
Archibald Prize won by Vincent Namatjira with self portrait alongside Adam Goodes

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