モリソン連邦首相、中国大使の「会見申し出」を断る

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「中国政府の外交凍結が改善されるまでできない」

 3月26日付ABC放送は、新しい駐豪中国大使がスコット・モリソン連邦首相との会見を打診していたが、モリソン連邦首相は、「中国の外交凍結が続いている間は大使との話し合いは無意味」とこれを拒絶したことを報じている。

 また、「外相のドアは開いており、大使が話したければいつでも外相と話すことができる」と語っている。

 肖千新大使は前任者よりも友好的かつ融和的な人物だが、モリソン首相は、「中国政府はオーストラリアと中国との間の閣僚級対話を完全にブロックしている。中国政府がオーストラリア政府の閣僚との対話を拒否する限り、大使との会見も拒否するというのは完全に相応な対応だと考える」と語っている。

 オーストラリアと中国との間の関係は、南シナ海領海問題やウイグルに対する人権侵害問題などでオーストラリア政府が中国政府に対して批判的な見解を取っていることで厳しい状況になっていたところに、2年前にはオーストラリア政府がEUなどと共に、新型コロナウイルスが武漢で発生した状況の調査を提案した。これに対して中国政府は、オーストラリアの中国への大きな輸出品目数種の輸入禁止措置を打ち出し、両国の関係がさらに険悪になっていた。

 肖大使は、就任後に「中豪関係の仕切り直し」を提案していた。しかし、オーストラリア政府は、北京の中国政府が依然として閣僚級の話し合いを凍結したままの状態では仕切り直しも難しく両国の緊張関係はほぐれないとしている。

 2,3週間前には肖大使はマリス・ペイン外相と会見しているが、モリソン首相との会見は実現しておらず、質問を受けたモリソン首相は、「駐中豪大使も習近平主席との会見を果たしていない。そもそも大使級は一国の首班とは会うものではなく、オーストラリアの場合も同じだ。理由があれば遭うこともあるが、中国が大臣同士の対話をブロックしている間はそれもあり得ない」としている。

 保守連合政権と野党労働党は中国との外交問題でしばしば互いに批判を投げつけ合ってきたが、アンソニー・アルバネージ労働党党首は、モリソン保守連合連邦政権の対中国政策を支持しつつも、「我が国周辺の太平洋島嶼国への経済的援助は我が国の安全保障上重要だが、モリソン保守連合政権はこの地域への政策で失策を続けており、そのためにこの地域への中国の進出を許してしまっている」と政府を批判している。
■ソース
Scott Morrison rules out meeting with Chinese ambassador until Beijing’s diplomatic freeze starts to thaw

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