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12歳息子の目前で父親射殺 オーストラリア・シドニーでまたギャング抗争事件?

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待ち伏せしていたヒットマンが狙い撃ち

 オーストラリア東部シドニーで2日、男性が幼い息子の目の前で何者かに銃で撃たれ、死亡する事件があった。地元ニュー・サウス・ウェールズ(NSW)州警察はギャングの抗争事件の可能性もあると見て捜査している。

 公共放送ABC(電子版)によると、事件が起きたのは、シドニー西部セフトンにある格闘技道場「エリート・ファイト・フォース」の駐車場。同日午前6時ごろ、自動車販売業のタハ・サバーさん(40歳)が息子(12歳)を道場に連れていくため、黒いメルセデス・ベンツを停車した。

 その瞬間、サバ−さんは運転席に座ったまま、待ち伏せしていたヒットマンに近距離から数発の銃弾を撃たれた。銃弾の数は「4〜6発」、「最大10発」などとの証言がある。救急隊員が駆けつけたが、サバーさんは現場で死亡が確認された。

 助手席に乗っていた息子は、父親が射殺される一部始終を目撃していたが、ケガはなかったもようだ。

 警察は実行犯が少なくとも2人いたと見ている。事件後に2人が逃走した車は、現場近くの路上で燃やされた状態で発見された。追跡を免れるため、別の車に乗り換えたか、共犯者の車で逃走したと見られる。

 NSW州警察のダニー・ドハーティ警視は「12歳の子どもが、父がこのような形で殺されるのを目撃するというのは恐ろしいことだ。(容疑者は)無慈悲で冷淡、人命を何とも思っていない」と述べた。

 動機は特定していないものの、同警視は「計画的犯行だろう。典型的な犯罪組織による犯行の特徴が見られる」と述べ、ギャング関連の可能性が高いとの見方を示した。同警視によると、サバ−さんは警察が把握している組織の構成員と親しい関係にあったという。

 ただ、警察は今回の事件について、シドニーで約1年半続いているレバノン系ギャングのファミリー同士の抗争とは関連が低いと見ている。一連の抗争では、少なくとも15人が死亡。昨年8月には女性2人も射殺されており、そのうち1人は組織と直接関係がなかったとされる。警察は殺された15人のうち、3人は抗争に関係がないにもかかわらず巻き添えになったと見ている。

■ソース
Man shot dead in front of 12yo son outside martial arts gym Elite Fight Force in Sefton(ABC News)

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