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シドニーでパレスチナ支持の大規模集会 イスラム勢力ハマスとイスラエルの衝突で

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オペラ・ハウスはイスラエル国旗色でライトアップ

 パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム武装勢力ハマスとイスラエルの衝突を受けて、パレスチナ解放を訴えるグループの抗議集会が9日、オーストラリア東部シドニー市内で行われた。公共放送ABC(電子版)によると、集会は午後5時30分から市内中心部タウンホール(公会堂)で開始。約1,000人の参加者が、パレスチナ国旗を掲げながらシドニー・オペラ・ハウスまで市内を行進した。

 一方、地元ニューサウスウェールズ州政府は午後7時30分から、攻撃の犠牲者を追悼するため、オペラ・ハウスをイスラエル国旗の色でライトアップした。警官隊がオペラ・ハウスを取り囲む中、前庭に到着したデモ参加者の一部が、「パレスチナに自由を」などと気勢を上げ、発煙筒や花火を投げつけたり、ユダヤ人への罵声を叫んだりしたが、負傷者や逮捕者は出なかったという。

 衝突を避けるため、州警察は地元のユダヤ人社会に対して、デモに近づかないよう事前に呼びかけていた。行進の途中、男性がイスラエル国旗を掲げてデモ隊に立ち向かう騒ぎがあったが、男性は警官隊に取り押さえられ、大きな混乱はなかったもようだ。

 ニューサウスウェールズ州のクリス・ミンズ州首相は10日、ABCのテレビ番組で「私たちはユダヤ人コミュニティーとの連帯を示すためにオペラ・ハウスをライトアップした。(抗議行動によって)厳粛に犠牲者を追悼することができなかったのは恥ずべきことだ」と述べた。

 9日の抗議集会に対しては、アンソニー・アルバニージー首相が事前に「絶対に行うべきではないと考える。人々は自制する必要がある」と中止を呼びかけていた。

 パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するハマスは7日(現地時間)、同地区からイスラエルに向けて数千発とされるロケット弾を発射するなど大規模攻撃を行った。音楽フェスを襲撃して多数の民間人を殺害、誘拐した。一方、イスラエル軍は同地区に空爆やミサイル攻撃を行うなど報復。報道によると両者に千人以上の犠牲者が出ている。

(10月17日、一部内容を修正しました)

■ソース
Flares ripped at pro-Palestinian rally outside Sydney Opera House in protest while sails in the colours of Israeli flag(ABC News)

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