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冷熱が混在するオーストラリア経済のいま

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来週の中銀会合 金融政策の方向性に注目

 オーストラリアの景気はこのところ、熱気と冷気が入り混じった状況にある。そのため、金融政策の基本シナリオは利下げで変わらないものの、開始時期や幅をはっきりと見通すことができない。

 3月の失業率は3.8%と市場予想を下回り、雇用市場が引き続き引き締まった状態にあることが確認された。1-3月期の消費者物価指数(CPI)上昇率も前年同期比3.6%と市場予想より上振れした。このため、インフレが金融当局の思惑通りのペースで沈静化していないとの見方が広がり、早期利下げの期待はしぼんだ。そればかりか、もう一段の利上げもあり得るとの観測も浮上していた。

 ところが、4月30日発表の3月の小売売上高は前月比0.4%減と予想(0.2%増)を大幅に下回り、消費の冷え込みが意識された。ロイター通信によると「RBAが9月までに追加利上げを行う可能性」は44%から30%に低下した。

 中央銀行の豪準備銀(RBA)は来週6〜7日、金融政策を決める会合を開く。RBAはこれまで3会合連続で政策金利(4.35%)を据え置いてきた。現時点では5月も据え置きの公算が高いと見られるが、インフレ再燃を警戒して高い金利を維持するスタンスを取るのか、それとも金融緩和に軸足を移す姿勢を示すのか。ミシェル・ブロック総裁の発言のトーンに注目が集まる。

■ソース

Consumers cautious as retail sales fall 0.4%(Australian Bureau of Statistics)





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