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2021年6月 ニュース/コミュニティー

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オーストラリアの日系コミュニティー・ニュースをお届け!

Japanese Community News

オーストラリアにおける日系コミュニティーのニュースや最新情報を紹介していくと共に、シドニーを中心に各地で行われるセミナーやイベントの告知や報告などを掲載。

JCS初代会長・保坂佳秀氏を招き食事会開催
在シドニー日本国総領事公邸で

左から保坂佳秀氏、紀谷昌彦・在シドニー日本国総領事、水越有史郎氏
左から保坂佳秀氏、紀谷昌彦・在シドニー日本国総領事、水越有史郎氏
会食で供された抹茶ぜんざい
会食で供された抹茶ぜんざい

 紀谷昌彦・在シドニー日本国総領事は4月14日、日本クラブ・シドニー(JCS)の創立者であり初代会長の保坂佳秀氏、及び前会長の水越有史郎氏を招いた食事会を在シドニー日本国総領事公邸で開催した。

 食事会では、保坂氏が1983年に同会を立ち上げた経緯から約40年にわたる日系コミュニティーの活動の変遷、JCSがバックアップし開催しているジャパン・フェスティバルの歴史など、当地の日系コミュニティーに関して多岐に渡る話題で盛り上がった。

 当時、保坂氏が同会を立ち上げたきっかけは「戦争花嫁」の存在だった。戦争花嫁は、戦後日本に駐留していた豪州軍兵士と結婚し、オーストラリアへと移住した日本人女性のことで、保坂氏がオーストラリアに来た1980年代、戦争花嫁は50~60代になっていた。彼女らの中には既に夫に先立たれていたり、あるいは離婚して1人暮らしを余儀なくされている人もいたという。

 戦争花嫁を含め、日本人永住者をサポートすることができないかと考えたことが、保坂氏が同会を立ち上げたきっかけだったという。また、同時に2世の子どもたちへの日本語教育を含めた、日本語と英語の両立を目指す教育にもこだわった。

 また98年には全豪日本クラブの下、1世紀を超える在豪日本人の足跡をまとめた書籍『オーストラリアの日本人』を刊行。今でも同国の日本人の軌跡を記した唯一の文献として重宝され、昨年オンラインでも閲覧が可能となった。

 紀谷昌彦・在シドニー日本国総領事は会食後、「貴重な日系コミュニティ史を聞くことができて有意義だった」と謝意を述べた。

■『オーストラリアの日本人』関連リンク
nichigopress.jp/ausnews/community/199881/


東日本大震災10周年レセプション開催
キャンベラの日本国大使公邸で

上段左から山上信吾大使、Katie McLean元駐日大使ご令嬢、Gitte Binskin元豪州国防軍司令官夫人、山上薫大使夫人。下段左からMurray McLean元駐日大使、Mark Binskin元豪州国防軍司令官、Barry Jarman元豪日協会会長兼東北ユース・プログラム設立者、Gloria Jarman同夫人
上段左から山上信吾大使、Katie McLean元駐日大使ご令嬢、Gitte Binskin元豪州国防軍司令官夫人、山上薫大使夫人。下段左からMurray McLean元駐日大使、Mark Binskin元豪州国防軍司令官、Barry Jarman元豪日協会会長兼東北ユース・プログラム設立者、Gloria Jarman同夫人
ジュリア・ギラード前首相によるビデオ・メッセージも届けられた
ジュリア・ギラード前首相によるビデオ・メッセージも届けられた

 オーストラリア日本国大使館は4月15日、オーストラリア日本国大使公邸で「東日本大震災10周年レセプション」を開催した。

 レセプションに際し、震災後、海外からの首脳として最初に日本へと駆けつけたジュリア・ギラード元・豪首相からのビデオ・メッセージも届けられた。ギラード氏は「ニュースで聞くのと実際に地震の目で見るのでは、全く違った」と当時を思い起こしながら暖かな励ましの言葉を口にした。「今でもあの時の光景を鮮明に覚えています。自然の猛威、地震、津波、更に福島の原発問題。その衝撃を決して忘れてはいません。『日本の友好国としてオーストラリアができるサポートをできる限りしたい』と私が強く思ったあの時から10年が経過しました。私は日本の皆さんのすばらしい復興の力を讃えたいと思います。心や体に負った傷が絶対に癒えないことも分かっていますし、愛する人びとを失い喪に服している状態も終わりません。しかし、日本の皆さんはそれを乗り越えて来られました。この10年という節目は日本の皆さんに敬意を払う日でもあります。日本とオーストラリアの友好関係はずっと継続しますし、私の思いはいつも皆さんとともにあります」(ギラード氏)。

 また、豪州の要人たちはそれぞれ以下の通りコメントした。「親を亡くした子どもたちをオーストラリアでホームステイさせましたが、日本人の立ち直る力に感銘を受けました」(Barry Jarman元豪日協会会長兼東北ユース・プログラム設立者)。「空軍輸送機に救助隊を乗せて派遣しましたが、その一員であれたことを誇りに思います。日本との友情はこれからも続きます」(Mark Binskin元豪州国防軍司令官)。「1976年、中国で25万人以上の方が亡くなった唐山地震が起きた時、私は北京にいました。その経験を当時の日本で生かすことができて本当に良かった」(Murray McLean元駐日大使)。

■ジュリア・ギラード元首相・ビデオ・メッセージ
Web: www.facebook.com/JAPANinAUS/videos/3692068750902860/


「セーブ・ザ・リーフ〜行動する時」上映会開催

島崎誉主也監督(右)と飯島弘樹プロデューサー
島崎誉主也監督(右)と飯島弘樹プロデューサー

 「豪州かりゆし会」は4月24日、シドニー市内の「パレス・シネマ」で世界のサンゴの保護を呼び掛けるドキュメンタリー映画「セーブ・ザ・リーフ~行動する時」の上映会をジャパン・ファウンデーション・シドニーの協力の下、行った。メガホンを取った島崎誉主也監督はシドニー在住。撮影は沖縄、及びシドニーで行われた。

 「単純にサンゴを『守りましょう』というプロパガンダ的な映画ではなく、サンゴを守ろうとしている人たちの物語を描きたいという思いで取り組みました」と島崎氏は話す。同映画の上映は今後も日豪両国各地で開催予定だ。


沖縄ナイトを開催

 Jカルチャーと日本クラブは、6月17日、シドニー市内のパブで「沖縄ナイト」を開催する。同イベントでは、泡盛やカクテルが振る舞われ、エイサーや沖縄三味線、歌のパフォーマンスが行われる予定。オンライン・チケット・サービス「Eventbrite (Okinawa Night)」でチケットが購入できる。

■沖縄スペシャルナイト
日時:6月17日(木)7PM~9PM
場所:Little Nicks at Albion Hotel (531 George St., Sydney NSW)
料金:10ドル(星砂ボトルなど、お土産付き)


シドニーで錦鯉品評会を開催

 鯉ソサエティー・オーストラリアは5月30日、オーストラリア鯉アソシエーションと協賛し、シドニー西郊ホースレイ・パークのシドニー・インターナショナル・イクエストリアン・センターで錦鯉の品評会を開催する。500匹以上の錦鯉が出展され、公認審査員による審査や錦鯉の幼魚の即売会、盆栽の展示会などが予定されている。

■錦鯉品評会
日時:5月30日(日)9AM ~3PM
場所: Saxony Rd., Horsley Park NSW
Web: www.ksakoi.com/home/


WSOチャリティー・フェスタ2021を開催

 シドニーの非営利団体ワールド・スカラーシップ・オーガナイゼーション(WSO)は5月30日、シドニー北郊クローズ・ネストでWSOチャリティー・フェスタ2021を開催する。

 多くの日系参加団体とシドニー日本人ママ会の協力の下、子どもやベビー用品・雑貨・絵本などフリーマーケットが実施される。WSOは現在、午後2時40分~5時まで20組の枠で出店者を募集している(出店スペースは1組2平方メートル10ドル)。

 同イベントは入場無料で、綿菓子やフェイス・ペインティング、金魚すくい、サイレント・オークションなどの屋台や催しに加え、ダンスやウクレレ・バンド、合唱、チアリーデイングなどパフォーマンスも行われる予定。無料駐車場があるため、車での来場も可能だ。

■WSO チャリティー・フェスタ2021
日時:5月30日(日)10AM~5PM
場所:クローズ・ネスト・センター(2 Ernest Pl. Crows Nest NSW


【訃報】姉川暁子氏──シドニー北郊「姉川商店」

お店の前は数多くの献花で埋め尽くされた
お店の前は数多くの献花で埋め尽くされた

 1966年に創業したシドニーで最初の日本食料品店「姉川商店」を長年支えてきた姉川暁子氏が4月15日早朝、自宅で亡くなった。50年以上にわたり、シドニー在住の日本人、また日本食ファンのローカルに愛されていた同店店長の訃報に多くの人が悲しみ、同店の前は多くの献花で埋め尽くされた。姉川商店は同氏の母が66年に開店し、当時は手に入れることが困難だった日本のお茶やみそ、納豆などを店頭に並べ、弁当の注文・配達なども行い、当時の移住者や駐在員などに重宝されていた。また、日本人社会において多くの人を支えてきた経歴を持ち、その人望も厚かった


SBSラジオ日本語放送見どころ

 SBSラジオ日本語放送は毎週、火、木、土曜日の午後10~11時に番組を放送している。シドニー市内からはAMラジオ1107khzにチューンを合わせる方法と、デジタル・テレビのデジタル・ラジオ「SBSRadio1」を選択する方法で聞くことができる。

 4月は、山上信吾・駐オーストラリア日本国大使や、タスマニア州でツアー・ガイド・みどりオブライアンさん、シドニーのソプラノ歌手・大武彩子さん、オーストラリアで見つかった古い日本の写真の持ち主を探すプロジェクト「Untitled Showa」を始めたアーティストの金森マユさんらのインタビューを放送。ウェブサイトでバックナンバーの視聴ができる。

 毎月第3週目の木曜日には日豪プレス翌月号の見どころや取材の裏話などを編集部スタッフが紹介している。

■SBSラジオ日本語放送
Email: Japanese.program@sbs.com.au
Web: www.sbs.com.au/Japanese


【謝辞】JCSレインボー・プロジェクト代表・平野由紀子氏
10年間のボランティア活動に終止符

4月17日には関係者らを集めた打ち上げが開催された
4月17日には関係者らを集めた打ち上げが開催された

 2011年未曽有の東日本大震災発生直後に、折り鶴募金という街頭募金活動を立ち上げ、その後10年間にわたり、さまざまな形の震災支援活動をして参りました。その後レインボー・プロジェクトという名称で、シドニー日本クラブの傘下、被災した学生たちを東北からシドニーに保養ホームステイ招待をし、その資金調達のためのファンドレージングは、ソーセージ・シズルから、オペラ・ハウスでのコンサートまで、多岐に及びました。

 その中でも震災が発生した3月11日に黙祷を捧げ、東北被災地にちなんだ行事を催行した震災復興支援イベントは10年間毎年開催しました。このような活動は、本当にたくさんの方々との繋がりと協力でもって成り立っていましたが、今年10年の節目である3月11日でもって終了を致しました。

 最後に関係者を労うお疲れ様会を開催しましたが、その会でも東京マートさん、フィッシュ・マーケットのピアモント・シーフードさん、鱒屋レストランさんなどが、たくさん協賛して下さいました。最後の最後まで、本当に多くの方々の協力により支えられた活動だったと改めて感じさせられたお別れ会でもありました。関係者の皆様には心より深く感謝を申し上げます。

レインボー・プロジェクト代表・平野

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