海からの湿った暖気と陸側の寒気が衝突
6月8日午前、早朝から昼頃までにかけて、シドニー地域東部は深い霧に包まれ、視界が2,300mほどになった地区もある。また、シドニー空港の視界は500mほどにまで下がったため、フライトの遅延や他の空港への迂回などで大幅に混乱した。
ABC放送(電子版)が伝えた。
この霧は前夜からの雨と曇り空の影響もあり、海から流れ込んできた温かい湿った空気と内陸からの冷たい空気が衝突して発生したもので、快晴の朝に起きる霧のように日の出とともに消えることもなく、また風のない状態で遅くまで霧が垂れ込めていた。
空港の第二ターミナルでは離着陸とも90分から2時間の遅れになったが、第一ターミナルでは30分未満の遅れにとどまった。
管制塔では離着陸の間隔を広げて安全を図る措置を取り、霧が薄らぐにつれて、間隔を詰めていったが、遅延は午後まで続いている。
ウェザーゾーンでは、「この時期は1年でももっとも霧が発生しやすい条件で、海の水温がまだ比較的温かく、そのために海からの風も湿り気を帯びている一方で陸側は冷え込むことから霧が発生しやすくなるが、霧の濃さやシドニー地域に広がったというのは珍しい」と発表している。
気象庁(BoM)は、沿岸部に波浪注意報を発令、磯釣り、ボート、水泳などには十分注意するよう呼びかけた。
また、気温は以前の予報を下回り、摂氏18度程度にとどまった。
■ソース
Sydney fog blankets city causing flight delays, diversions