WA酪農家、契約確保できず、牛乳を廃棄処分に

世界的な供給過剰で価格下落、買い手つかず

 スーパーマーケット複占のウールワースとコールズ、ALDIの三つ巴の牛乳価格競争に加えて牛乳流通業者が生乳を買いたたく状況が続いているが、遂にWA州の酪農家が牛乳出荷契約を確保できず、地面に穴を掘って生産した生乳をそのまま廃棄処分する事態に発展している。世界的な供給過剰が背景にあると伝えられている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 2016年初め、WA州南西部の9農家が、牛乳加工業者のBrownes社とHarvey Fresh社から、「世界的な牛乳供給過剰のため」として、供給契約を打ち切られた。

 ハービーのグレアム・マニングさんは9月30日にBrownesとの供給契約が切れていたが、ロビー・グループのWAFarmersが仲介した謎の取引により契約が2週間延長された。しかし、マニングさんの牛乳は新しい買い手が見つからないままその2週間も過ぎた。5代続いた酪農家だったが牛を売り、牛乳を排水池に捨てるしか方法はなくなった。マニングさんは、「牛を売り払う手配をする間も毎日8,000リットルの牛乳を捨てている。これが現代の企業世界だ。自由化業界と自由市場を実現した結果、私達はこの業界から追放されることになった」と語っている。

 マニングさんの農場では雌牛250頭を売らなければならず、その他にも100頭の牛乳生産を停めようとしている。また、マニングさんは、2017年1月にHarvey Freshとの契約が切れる他の農家のことも気がかりだとして、「このようなことが続いていいわけがない。農場の持ち主として酪農に何百万ドルも投資してきた挙げ句に契約を打ち切られ、業界から放り出されてしまった。若者はこのビジネスに入ろうとは思わなくなるし、銀行も農家に金を貸すことをためらうようになるだろう。自分達は肉牛飼育に転換することもできる。金はかかるがやってみるつもりだ」と語っている。

 WAFarmers酪農部のマイケル・パートリッジ氏は、「打開策が見つからなくて残念だ。昔なら、牛乳加工会社の親企業が、各農家の契約量を少しずつ減らし、お互いが少しずつ損失を分担することで乗り切ってきたものだが、今は業界の問題をすべて農家が負わされている。まったくろくでもないことになっている」と語っている。
■ソース
Dairy farmers dumping milk after contracts dry up; ‘global oversupply’ blamed

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