第56回 QLD 奮起

 

第56回 奮起

文・植松久隆 Text: Taka Uematsu


試練の時を支えるのは、サポーターの熱い応援(筆者撮影)

3月に入り、QLD州のローカルのサッカー・シーンが本格的に開幕した。今年も伊藤和也(オリンピックFC)を筆頭に6名の日本人選手がプレーするQLD州1部のNPLQは、開幕3戦を消化した時点で、かなりの混戦模様を見せる。三上隣一(ペニンシュラ・パワー)など多くの日本人選手が活躍するブリスベン地域のトップ・リーグBPLも昇格組が大健闘するなど、戦国リーグの様相を見せている。これらのローカル・サッカー・シーンでの日本人の活躍は、シーズンの進行と併せて、追い追い紹介していこう。

一方、今季のAリーグは山場を迎えつつある。我らがブリスベン・ロアは、昨年のチャンピオン・チームでありながら、開幕からの低調が祟り、まさかの7位と苦しいシーズンを送っている。マーヴィー前監督の解任後、フランツ・タイセン監督代行の下で立て直しに成功、何とかファイナル圏内を射程に収める位置まで這い上がってきた。ほかのチームより試合消化数が少ないメリットもあるが、上位5チームとの勝ち点差は既に10以上開いており、6位のメルボルン・シティを捉え、何とかファイナル圏内の6位に滑り込むのがの現実的な狙いとなる。

しかし、その道のりも決して楽ではない。というのも、この3月に入って、ACLとの併行日程でかなりスケジュールがタイトなのに加えて、戦力的にも厳しいやり繰りが続く。この3月の終りには2試合の国際試合をヨーロッパで行うサッカルーズに、キャプテンのマット・マッカイ、そして、4年ぶりの復帰後すぐに不動のCBとなったルーク・デヴィアのレギュラー2人が招集。さらには、16年のリオ五輪を目指すオリルーズ(U-23代表)に、レギュラー格のコーリー・ブラウン、ジェームス・ドナキーの両名が選出された。

この4名の代表選出は、確かにクラブや選手にとっての栄誉ではあるが、現実的には痛しかゆしだ。彼らは、最大で3試合のリーグ戦を欠場することになる。しかも、残された選手達は過酷なスケジュールに疲労を蓄積しているし、ケガ人も少なくない。28日にはアウェーで、25日のWSW戦から中2日の強行日程でファイナル圏内死守には負けられないメルボルン・シティとの対戦に臨まねばならない。

ロアにとっては、試練の戦いが続くが、昨季のファイナル王者としてはここでへこたれるわけにはいかない。選手たちの奮起を期待したい。


【うえまつの独り言】
昨月も触れたが、5月5日にGCで、ACLのロア対浦和レッズ戦が行われる。ブリスベンからの電車はチケット提示で無料。チケットも10ドル(子どもは5ドル)からと破格。スタジアムはロビーナの駅から徒歩すぐ。ぜひ、アジアのトップレベルの一戦を生観戦されてはいかが。

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