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オーストラリアにサンタは来ない!? インフレ3年半ぶり低水準も年内利下げ望み薄

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7-9月期CPI、前年同期比2.8%上昇 電気・ガソリン代下落の影響大きく

 高金利に喘ぐオーストラリアの生活者に、サンタはクリスマス・プレゼントを届けてくれないようだ。年内利下げ開始の観測はますます遠のいている。直近のインフレ統計は3年半ぶりの低水準となったものの、エネルギー料金やガソリン代の大幅な下落を除く基調インフレ率の高さが強く意識されたためだ。

 オーストラリア統計局(ABS)が30日発表した四半期物価統計によると、7-9月期の消費者物価指数(CPI)は前年同期比で2.8%上昇した。前期の3.8%から大幅に減速して2021年1-3月期以来の低水準を記録。中央銀行の豪準備銀(RBA)のインフレ目標「2〜3%」の上限に収まった。前期比の上昇率も0.2%とコロナ感染拡大初期の20年4-6月期以降で最も低かった。

 ただ、事前の予測は大幅に上回った。米投資情報サイト「インベスティング・ドット・コム」によると、市場予測は前年同期比2.3%だった。

 今回のインフレ減速は、連邦・州政府の電気料金補助金の影響に加え、原油の国際価格に連動した自動車燃料の価格下落によるところが大きかった。こうした極端な価格変動を除去したトリム平均値(基調インフレ率)は3.5%と前期の4.0%からは鈍化したものの、依然としてインフレ目標を上回った。RBAは金融政策を決定する上で基調インフレ率をより重視している。

 また、賃金の上昇を反映したサービス物価の上昇率は、前年同期比4.6%と前期の4.5%から加速した。サービス物価は過去1年間、ほとんど同じ水準で高止まりしている。

 こうしたことから、市場ではインフレが依然しつこいことが再確認され、一部で待望されていた年内利下げ開始の公算が低まっている。

 ロイター通信によると、コモンウェルス銀は同日、これまでオーストラリア4大銀行の中で唯一唱えていた年内利下げ説を撤回。他行と同様、利下げは年明け以降になるとの見方に変更した。同銀のギャレス・エアード首席エコノミストは「政策金利の正常化プロセスは2025年になるだろう」と指摘した。

■ソース

CPI rose 0.2% in the September 2024 quarter, Media Release(ABS)

Australia CPI eases in Q3, but underlying inflation remains sticky(Investing.com)

CPI rose 0.2% in the September 2024 quarter(Reuters)

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