石油・天然ガス不足でオーストラリアの農業生産者が困る理由とは? 国際的な食糧安保に不安も

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燃料だけではなく化学肥料の確保に注力

オーストラリア農業の主力輸出商品である小麦(Photo: CSIRO)

 オーストラリア連邦政府は22日、燃料供給不足を解消するため、追加で2億リットルの軽油の輸入を確保したと発表した。農業用肥料の確保に向けて関係企業と連携することでも合意した。民間の燃料や肥料調達を国が保証する新たな枠組みをフルに活用する。

 政府は、英石油メジャーBPのオーストラリア法人、石油精製大手ビバ・エナジーと連携し、過去7日間で合計3億リットル、180万バレル相当の軽油を調達したという。アンポルやパーク・フュエルズなどの燃料供給企業とも引き続き協議を続け、近日中に新たな調達を可能にしたいとしている。

 加えて、政府は肥料大手インシテック・ピボットや同CSBPと手を結び、追加供給を働きかけている。17日には、インドネシア政府やインシテックなどとの間で、新たに農業用の尿素肥料25万トンを輸入する取引を結んだと発表していた。

 化学肥料の製造には、原料となる石油や天然ガスが不可欠だ。ホルムズ海峡の封鎖は、燃料だけではなく、肥料の供給網にも打撃を与えている。封鎖が長引けば、肥料を輸入に頼る農業生産や食糧供給にも影響が広がる。

 南半球のオーストラリアでは、穀物輸出の主力商品である小麦や大麦など「冬作物」の作付けがこれから始まる。肥料の高騰や供給不足による影響が懸念される中で、輸入企業のリスクを国が保証し、追加調達を図る。

ジュリー・コリンズ連邦農業相の談話

「オーストラリアの農業生産者、国内の食糧生産、そして周辺地域の食糧安全保障にとって、肥料がいかに死活的に重要であるかを認識している。だからこそ、農業生産者への肥料供給を支援するため業界と連携して取り組んできた」

「今回の合意は、農業生産者にとって大きな前進となった。すぐに必要となる肥料を確保し、供給するため、業界を支援する」

「私たちは農業生産者とともに、引き続き中東の紛争による世界的な影響に対応していく」

◼️ソース

Securing more fuel and fertiliser(Prime Minister of Australia)

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