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メルボルンの日米豪印戦略対話、インドが異論の立場

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ウクライナ・ロシア国境危機問題でロシア寄り

 VIC州メルボルン市で開かれていたクアッド(日米豪印戦略対話」会談では、いくつかの議題に加えて中露の勢力拡大の問題も話し合われたが、ロシアの脅威を巡ってインドが他3国とは異論を表明、4か国の足並みが揃わなかった。

 2月11日付ABC放送(電子版)が伝えた。

 ウクライナでは、ロシアと親ロシア派がウクライナ東部の領土を支配し、ロシアに編入することを目指して政府と対立や戦闘を続けている。最近にはロシアのウラジミール・プーチン政権は、ウクライナに国境を接する地域に10万を超える軍隊を集結させて演習を続けており、ウクライナ政府や国民はロシアの侵略に備える態勢を固めており、アメリカ・ホワイトハウスは、「ロシアは北京オリンピックが終了する前にはウクライナに侵略する可能性が高まっている」と語っている。

 2月11日の4か国の外相の会談では海洋安全保障、パンデミックからの回復、ワクチン、サイバー・セキュリティ、全世界的な供給チェーンの問題などが話し合われ、その中で中国とロシアの国際的な行動も問題にされ、オーストラリア政府のマリス・ペイン外相は、中国とロシアが無条件のパートナーシップを組んでいることに言及した。また、ブリンケン国務長官は、「クアッドにとっては地球を半周した地域で起きていることだがロシアの軍事的脅威はルールに基づく世界秩序を脅かすものだ」と語った。それに対して、インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相は、「クアッド・グループは、国際対立よりも国際協調と協力関係を焦点にすべきだと考えている」として、ロシアのウクライナ侵略の脅威について取り上げることに反対した。

 会談後の記者会見で、ブリンケン国務長官は、「現在危機に瀕している問題は重大だが単純なことではない。ウクライナの領土の一体性と独立統治権が脅かされている。これは基本的な問題だ。一国が他国の国境は武力で簡単に変更できるものではない。一国が他国を好きなように支配できるものではないということだ。このような国際原則を踏みにじって罰せられないとしたら、それがヨーロッパでのできごとだとしても、この西太平洋地域にも大きな影響がある」と語っている。

 冷戦時代、ソ連は、中国と犬猿の仲のインドに重要な物資を送っており、現在もロシアはインドに莫大な数量の武器などの軍事物資を供給、両国は現在も緊密な防衛協力を続けている。最近では国連の安全保障理事会の会議でもロシアの拡張主義が議論された際にインドは平和的対話を呼びかけ、ロシア政府批判を避けるなどしている。
■ソース
Melbourne Quad meeting discusses security, pandemic recovery as India diverges on Ukraine invasion threat

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