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犯行グループ拠点はロシア メディバンクのサイバー攻撃

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豪連邦警察が明らかに

 オーストラリア連邦警察のリース・カーショー警視総監は11日、民間健康保険大手「メディバンク」の顧客情報をサイバー攻撃で盗んだ犯罪グループが、ロシアに拠点を置いているとの見方を示した。これまで謎に包まれていた犯行グループの素性が明らかになったのは初めて。

 同日付の公共放送ABC(電子版)によると、カーショー警視総監は「違法行為の当事者はロシアにいると見ている。サイバー犯罪者らは、系列組織や協力者とともに金銭目的で活動している」と指摘した。協力者の一部は、他国に拠点を置いているという。

 連邦警察は犯罪グループの名前を公表していないが、諜報関係者がABCに明らかにしたところによると、ロシアに拠点を置く犯罪組織「レビル」(REvil)が関わったと見られる。

 レビルは「Ransomeware Evil」(ランサムウェア=身代金要求の不正プログラム=の悪魔)の略称とされる。ロシア政府の関与は不明だが、同国のプーチン大統領の下で、自由に活動しているとの見方がある。

 このグループは過去にも世界各地で違法なサイバー攻撃に関与してきたとされる。連邦警察はインターネットや闇サイト「ダークウェブ」上に流出したデータにアクセスしたり、利益を得ようと企んだりしている者を捜査している。

 同警視総監は「全ての国民と地域社会、企業、警察が一丸となって、犯罪者が求める報酬を拒否しなければならない。サイバー犯罪は21世紀の強盗であり、個人情報が金として扱われている」と述べ、身代金の支払いに応じないよう呼びかけた。

 一方、在オーストラリア・ロシア大使館は声明で「外交チャンネルを通してロシア側に連絡する前に公表された」ことを批判した上で、「連邦警察はロシアの正式な司法当局にコンタクトすべきだ」と主張した。

■ソース

Russia responds after AFP Commissioner says Medibank hackers based in Russia(ABC News)

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