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インフレがついにピーク超えた!? 2月の消費者物価指数上昇率6.8%、2カ月連続で減速

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4月中銀理事会で金利据え置き濃厚に

 オーストラリアの激しいインフレが、ピークを超えた可能性が出てきた。オーストラリア統計局(ABS)が29日発表した月次の消費者物価指数(CPI)統計によると、2月のCPI上昇率は前年同期比6.8%となり、ピークの22年12月(8.4%)、1月(7.4%)から2カ月連続で鈍化した。

 年明けから2カ月間の数字を見る限り、中央銀行・豪準備銀(RBA)が示していた「CPI上昇率は22年12月末に8.0%前後でピークアウトする」との予測が的中したのかもしれない。物価目標「2〜3%」を大幅に上回る強烈なインフレが続いていることに変わりはないが、シナリオ通りに物価上昇のスピードが落ちてきたことで、RBAは次回4月4日の理事会では政策金利を据え置くとの見方が強まっている。

 コロナ禍後の経済再開、国際的なサプライチェーンの制約、ロシアによるウクライナ侵攻などで上昇したインフレを抑制するため、RBAは3月まで10会合連続で政策金利を引き上げ、同金利を3.60%としていた。

 2月の統計では、極端な物価変動を除く基調インフレ率も減速した。「果物、野菜、自動車燃料を除く値」は6.9%(1月7.5%)、「休暇の旅行・宿泊を除く値」は6.6%(1月6.8%)だった。

 品目別では、「住宅」(建設費や家賃など)が9.9%と1月の10.4%から減速。建築資材の価格上昇が落ち着いてきたことから、新築住宅の上昇率が13.0%と22年2月以来最低となった。一方、賃貸物件の供給不足を背景に家賃の上昇率は4.8%と1月と同じ高い水準を維持した。

 「食品・非アルコール飲料」も8.0%と1月(8.2%)から鈍化した。ガソリン価格の下落で「自動車燃料」の上昇率が5.6%と1月(7.5%)から減速し、「運輸」全体(5.6%、1月は6.1%)の上昇率を押し下げた。「娯楽・文化」も6.4%と1月(10.2%)から大幅に減速した。

■ソース
Monthly CPI indicator up 6.8% in the year to February 2023, Press Release(Australian Bureau of Statistics)

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