「インド帰りに懲役や科料の罰則は政府の考え」

連邦主席医務官が政府と距離置く発言

 5月3日付シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)は、「連邦政府に対して、インドのコロナウイルス蔓延状況を考慮し、インドからの帰国者を規制することが必要と考えていると答申したが、規制をすり抜けてインドからオーストラリアに帰国した者を懲役や科料で処罰するよう勧めたことはない」との談話を報道した。

 ケリー主席医務官は、国内衛生諮問グループ「Australian Health Protection Principal Committee」が政府に対してそのような勧告を伝えたことを明らかにしている。

 スコット・モリソン連邦首相は、「政府は国益を最大限に考えて決定していく。これはあくまでも暫定的な措置であり、オーストラリアでコロナウイルス第三波が押し寄せてこないこと、隔離制度が破綻しないようにと考えた措置だ」と語っている。

 インドには大勢のオーストラリア国民が滞在中でオーストラリアへの帰国を望んでいる者も大勢いる。しかし、連邦政府は、毎日膨大な数の患者と死者を出しているインドからの帰国を当面禁止し、第三国経由などの手段でインドからオーストラリアに入国した者は最高$66,000の科料及び最高5年の懲役刑を科すとしている。この罰則は4月30日にグレッグ・ハント連邦保健相が署名した「バイオセキュリティ法」改定に盛り込まれている。

 連邦政府の発表に対して、連邦労働党や与党国民党議員からはオーストラリア国民を海外に置き去りにする措置に抗議の声が挙がっている。

 ABC放送の「RN Breafast」に出演したケリー教授は、「国内のホテル隔離制度で陽性と判定される帰国者の数をなんとかしなければならないと政府に答申しただけで、罰則については何のアドバイスもしていない」と語っている。

 一方、モリソン首相は、「政府の措置が厳しいことは承知しているが、政府は権限を適正な範囲で責任を持って行使している。バイオセキュリティ法が施行されて1年以上になるが、まだ誰も投獄された者はいない。この法律の権限を無責任に行使したケースはない」と発言している。

 さらに、「NTのハワード・スプリングズ隔離施設では隔離中の帰国者の陽性者数が従来の7倍にも跳ね上がっており、対策としてインドからシドニー、ダーウィンへの直行便を5月15日まで運行禁止にしている」と語った。

 連邦労働党は、「インドからの帰国禁止は異常な措置。むしろ、隔離施設と検査体制の改善をすべきではないか」と批判しており、政府与党国民党のマット・キャナバン副党首も、「政府は国民を海外に置き去りにするのではなく、隔離制度の欠点を是正すべきではないか。インドに足止めされている国民の帰国を支援すべきであり、彼らを投獄すべきではない」と発言している。
■ソース
Federal government acted alone on jail time and fines for India returns, top medical official says

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