元金一括返済ローン期限近づき住宅価格激動も

値上がり見込んだ住宅も元金返済のため投げ売り

 このところ、シドニー、メルボルンなどこれまで住宅価格高騰をリードしていた大都市の住宅価格低下が言われている。過去数年間、住宅不動産の値上がりが続いたため、住宅購入を焦った人々の中には期限まで利息だけを払い続け、期限が来た時には住宅を売却するとか、通常の元利返済ローンに切り替えるなどのオプションがある。元利返済ローンに切り替えた場合には毎月の返済額が一挙に跳ね上がる。

 元利返済ができない場合には住宅を売却して元金を返済するしかなく、期限が来る頃に大量の住宅が売りに出て価格低下を招くことも考えられ、それを見て焦って急いで売りに回る状況が起きる可能性がある。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 NSW大学ビジネス・スクールのリチャード・ホールデン教授の警告は、続けて、「貸し出している銀行がストレスにさらされ、その結果、大規模な金融不安定が起きかねない」としている。ホールデン教授は6か月前に、「オーストラリアの住宅市場もアメリカで起きたようなメルトダウンが起きる可能性がある」と警告していた。

 6月19日に統計局(ABS)が発表したデータによると、2018年第一四半期には住宅価格が0.7%低下していた。また、シドニーの場合、年間価格低下が0.5%で2012年第一四半期以来のできごとで、メルボルンの場合には0.6%の低下、2012年第三四半期以来のできごとになっている。

 豪中銀(RBA)では、今後3年間に3,600億ドルの元金一括返済ローンの期限が来て、元利返済ローンに切り替えられることになると推定しており、現在、年間3万ドル程度の利息を返済している世帯の年間返済額が$7,000程度跳ね上がることになる。また、家を売り払っても値下がりしている場合には手元に何も残らないまま銀行に借金だけが残る結果になる。

 2017年3月にはAustralian Prudential Regulation Authorityが元金一括返済ローン貸出を新規ホームローンの30%に抑える措置を取ったが、ホールデン教授は楽観していない。
■ソース
Fears of housing ‘fire sale’ as interest-only loans roll into principal plus interest

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