南シナ海緊張で米豪と中国対立

中国の環礁人工物構築めぐり

 南シナ海はスプラトリー諸島(南沙諸島)をめぐって中国を初めとする数か国が領土権や領海権を争っているが、中国が同諸島の環礁に人工物を構築したことから、中国が領土権を既成事実化するのではないかとの疑いで領土権を主張している周辺国に加えて、周辺国を支援するアメリカ、オーストラリアなどが構築作業の中止を求めていた。10月13日には、アメリカとオーストラリアがボストンで2日間の話し合いを終え、「合同で南シナ海をパトロールする」案を発表した。

 この動きに対して中国が、「両国は火に油を注ぐようなまねをやめ、地域の安定化を図るべきではないか」と両国を牽制する声明を出した。駐キャンベラ中国大使館は、「両国の発表は責任のある態度とも建設的な態度もいえない。いずれの国も二重基準をやめるべきではないか」と発表している。

 ボストンでのAUSMIN会合の後、マリス・ペイン国防相が、「アメリカとオーストラリアは、海軍の協力体制を強化することで強く合意した。協力体制は両国海軍の合同訓練や演習も考えている」と語っており、南シナ海の両国のパトロールは、中国が人工物を構築した環礁の領海となる12カイリ以内の水域も含めるものとみられている。

 両国の大臣が、「アメリカとオーストラリアは、同海域の船舶と航空機の航行の自由を確保する。この海域の航行は何兆ドルもの地域貿易にとって不可欠のルートである」と語っており、アッシュ・カーター米国防相は、「アメリカは国際法が許すところなら南シナ海を含めてすべてのところで飛行、航行、活動する。南シナ海で軍隊の活動が高まっていることに対していくつかの国が警戒を強めており、アメリカに対しても軍事協力を求めてきている。その地域はベトナムからインドにまで広がっている」と語った。

 中国は南シナ海と島の領土権、領海権主張を再び強めており、先週には、「わが国は領海侵犯を許すことはしない」と声明している。

 AUSMINは、ペイン豪国防相、カーター米国防相、ジョン・ケリー米国務相、ジュリー・ビショップ豪外相が出席して話し合った。
■ソース
China lashes Australia and US for ‘adding fuel to the flames’ on South China Sea

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