国連気候変動問題パリ会議(COP21)

タンブル豪首相、京都議定書遵守

 パリで開かれている国連気候変動枠組条約第21回締約国会議 (COP21) では、マルコム・タンブル豪首相は11月30日の演説を終えると一足先にキャンベラに戻ったが、演説内容で物議を呼んでいる。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 タンブル首相は、「気候変動による海面上昇で水に浸かる貧しい国々をを支援するため、国際的な「グリーン・クライメート・ファンド」への2億ドル拠出を初めとして、今後5年間に10億ドルの資金を出すと声明したが、「現行の海外援助予算の中から引き出す」としており、海外援助団体などから批判を受けている。また、国内温室化ガス排出量が実際には増えているにもかかわらず、減っていると主張するなどで環境団体の批判を受けている。

 しかし、タンブル首相の演説では、「京都議定書の第二約束期間を受諾する」と発表し、拍手を受けている。この第二約束期間は特定工業国が対象になっている。ただし、オーストラリアは、温室化ガス排出の定義を微妙に変えることで、「森林伐採を減らす」ことを温室化ガス排出量削減の計算に組み込むことを要求している。そのため、小島嶼国連合と名付けたグループが、「その定義では、オーストラリアは2020年までに2000年レベルから11%も排出量を増やしておきながら、5%削減を達成したと主張することができるようになる」として異議を唱えている。

 グレッグ・ハント環境相は、「首相が明言したとおり、オーストラリアは京都議定書第二約束期間を批准する。オーストラリアは目標を達成する」と語っている。それに対して、グローバル緑の党大使としてパリ会議に臨んでいるクリスティン・ミルン前緑の党党首は、「オーストラリア政府は現実には排出量が増えていても減ったと主張する計算法を選んでいる。第一約束期間にはオーストラリアは8%の排出量増が認められており、そこまで増えなかった分がクレジットとして第二約束期間に繰り込むことが認められている」と語った。

 国内エネルギー部門の排出量は、アボット前政権が炭素税を廃止してからの15か月に3.5%増加しており、総排出量も2014年6月以来で約2%増えている。
■ソース
Paris UN Climate Conference 2015: Turnbull’s Kyoto pledge generates angst

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