アボット氏、「米地上部隊派遣を歓迎」

「イスラムには改革も啓蒙もなかった」

 トニー・アボット前首相は、党首復帰への意欲も語り、また国内・国外でタカ派発言を繰り返している。先日には、「すべての文化が平等ではない。イスラムには改革も啓蒙主義もなかった」と発言し、反発や、「国民を分裂させる困った発言」などの批判を受けたが、さらに、「シリアのイスラム国退治は長く、困難で、経費もかかる闘いになる。しかし、アメリカ政府の地上部隊派遣計画は歓迎できる」と発言している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 シンガポールのアジア国際戦略研究所での講演で、「これまでのイラクやリビアへの介入は大失敗だった」と認めた上で、「シリア内戦にすぐに介入しなければもっと悪い結果になる」と語っている。さらに、「シリアには適切な介入が必要だ。それをしなければ世界の平和や繁栄に対する脅威はますます悪化していくだろう」としているが、「適切な介入の戦略を見つけることは困難だ」と認めた。

 首相の座を追われて以来、あちこちの講演でシリアへの軍事的介入をエスカレートさせるよう主張し、「空爆だけではイスラム国を滅ぼすことはできない」としている。

 また、外部のリーダーシップが必要だとして、アメリカ政府が、シリアにさらに特殊部隊を増派するとしたことを歓迎し、「アメリカは、この戦争に勝利するために必要な行為に一歩近づいた」と語った。さらに、「西側諸国部隊はシリア国内で地元武装勢力と共同して戦闘するか、またはノー・フライ・ゾーンで守られたセーフ・ヘイブンを設定してはどうか。しかし、長く、困難で経費のかかる軍事介入になる。おそらく何年といわず、何十年もかかるだろう。そのような見通しに尻込みする前に、第二次世界大戦後、アメリカと連合国が普遍的価値と自分たちの利害のために戦ってきたことで世界がどれだけ恩恵を受けてきたかを考えるべきだ」と語っている。

 アボット氏の発言は国内国外のイスラム・コミュニティからの批判だけでなく、国内野党からも批判が出ており、「マルコム・タンブル首相は、アボット発言からはっきりと距離を置くべきだ」としているが、タンブル首相は、直接にアボット発言を批判することを避けた。
■ソース
Campaign in Syria to beat Islamic State will be ‘long, difficult and costly’, Tony Abbott says

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