「裕福な高齢者が不公平な利益」

ケア施設料金算出基準変更に専門家

 2年前、労働党連邦政権が提出し、保守連合が支持した制度改定で、高齢者ケア施設に入るために自宅を売却しなければならない人々は、自宅を売らずに施設に入ることのできるもっと裕福な人々に比べてはるかに高い施設居住料金を払わなければならないという試算が出された。

 この制度改定は今年7月から発効することになっており、ナーシング・ホームの居住料金がこれまでの「所得」基準から「資産と所得合算」基準に切り替えられ。入居希望者の持ち家に配偶者または扶養児童が現に居住していない場合、持ち家が資産として料金の算定基準に含められるが資産価値は$154,179を超えても、この数字が適用される。一方、入居するために自宅を売り払った場合、その売却収入全額が算出基準の対象となる。

 現在すでに入居しているナーシング・ホーム居住者は影響を受けないが、7月以降に入居しようとする場合、自宅を売らなければ入居できない人は、自宅を売らなくても入居できる人に比べてはるかに高いナーシング・ホーム居住料金を課せられることになる。

 ゼニス・ファイナンシャル・プラニング社の試算によると、価格60万ドルの持ち家を売って入居する人の年間居住料金が$12,169、これに対して、価格300万ドルの持ち家を残したまま同じ条件のナーシング・ホームに入居する人の年間居住料金は$5,817にとどまる(これはあくまでもモデル化試算)。

 高齢者ケア・プロバイダーも新制度は不公平であり、政府はこれを手直しすべきだとして、「当然ながら高価の住宅不動産を持っている人ほどその住宅を売らないで施設に入居する経済力があると考えられ、逆に価格の低い住宅の持ち主ほど入居には自宅を売らなければならない可能性が大きい」と語っている。

 ミッチ・ファイフィールド社会福祉副大臣は、「従来から、自宅は一般試算と異なる扱いをしてきた。5年後に高齢者ケア制度改革の見直しをすることになるが、それまでは、新制度手直しの考えはない」と語っている。(NP)

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