連邦政府の学校聖職者制度に反旗

SA、ACTが連邦資金を拒絶する

 世俗制度を建前とする公立小学校に学校付き聖職者を置く制度に連邦政府が2億5,000万ドルを計画している。ジョン・ハワード保守連合政権期のこの制度にキリスト教票を怖れる労働党が手をつけず温存した。それでも、この予算で個別学校は聖職者の代わりに有資格カウンセラーを選ぶことができた。しかし、トニー・アボット保守連合は、来年から有資格カウンセラーを除外し、宗教聖職者にのみ予算を出すとしている。

 また、州立の公立小学校に連邦から資金を出すことが連邦高裁で違法と判決されたことについても、アボット連邦政権は資金をいったん州政府に交付し、州政府から各学校に分配するとしている。アボット保守連合政権のこの強引でしかも非宗教カウンセラーには資金を出さないという政策には教職員組合を含めた教育専門家から批判が挙がっている。

 8月29日にはSA州とACTが、連邦政府のカウンセラー除外を不服として連邦の学校付き聖職者制度参加を蹴った。全国2,300校の公立学校のうち580校が学校付き聖職者制度の資金でカウンセラーを置いているが、2015年からこれができなくなる。

 ACT自治政府のジョイ・バーチ教育相は、「今年いっぱいでACTの24校で有資格カウンセラーが失職することになり、生徒達にとっては自分たちの福祉のために最適な資格者を選ぶ権利も拒否されることになる」と連邦政府の決定に異議を唱えている。2011年、ジュリア・ギラード労働党政権が学校付き聖職者制度を世俗のカウンセラーにも適用するように変えたが、アボット保守連合が再び宗教聖職者に限るように決定した。

 ただし、聖職者はキリスト教に限らず、宗教でありさえすれば適用されるため、シドニー首都圏西部の学校ではイスラム教のイマムを雇うこともできる。(NP)

http://www.abc.net.au/news/2014-08-29/sa-and-the-act–reject-school-chaplaincy-funding/5707460

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