年間4億ドルでメタデータ2年間保管

「不成立なら迷宮犯罪爆発的増加」

 2月18日、トニー・アボット保守連合連邦首相は、「メタデータ2年間保管義務化のコストは4億ドル程度。もしこの法制が通過しなければ、今後迷宮入り犯罪が爆発的に急増するだろう」と語った。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 同時に、アボット首相は、「この法制が成立しなければ犯罪に対する戦いで一方的に武装放棄するようなものだ」と形容している。この法制は電話やインターネットなどの通信事業者に通信・接続記録を2年間保管し、犯罪容疑者の監視や対テロリズム活動で当局に協力することを義務づけるもので、2014年10月に議会に上程され、合同情報公安調査委員会に回されており、来週に報告が提出されることになっている。保管が義務づけられるのは通信内容そのものではなく、いつ、誰から誰に通信があったというデータに関するデータという意味でメタデータと呼ばれているもの。

 この法制に関してはプライバシー問題の懸念もいわれているが、同時に、メタデータとはいえ、毎日膨大な数の通話・データ通信が生まれており、これを2年間保管しなければならないというと大容量の記憶装置とそれを収容する設備が必要になる。その経費を誰が負担するのか、通信事業者か、ユーザーか、政府か、という疑問が真っ先に浮かび上がってくる。

 2月18日、アボット首相は、「2年間のメタデータ保管の経費は高く見積もっても年間4億ドル未満で、現在400億ドル産業とされ、成長続けている通信部門の1%未満の負担でしかない。オーストラリアのような国にとっては安全と自由の代償としてごく小さな額だと思う」と語った。

 テルストラやコミュニケーションズ・アライアンスでは、「施設をつくるだけでも初期コストは膨大だが、納税者が負担するしかない。政府は妥当な額を拠出するといっているが、どれだけ負担するつもりなのか?」と語っている。

 アボット首相は、「この法律が成立しなければ迷宮入り犯罪が爆発的に増えるだろう。その代価は非常に高くつくだろう」と反論している。
■ソース
Data retention plan could cost almost $400 million a year, Tony Abbott says

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