アジア生まれの子供に少ないアレルギー

それも豪で生まれるとアレルギー体質に

 オーストラリア国民のナッツ・アレルギー率は世界でも特に高く、これまで謎だったが、メルボルンの研究チームが、「オーストラリアの環境にその原因があるらしい」というところまで突き止めた。アジアで生まれたアジア人の子供にはナッツ・アレルギーがほとんど見られないのに、オーストラリアで生まれたアジア人の子供は非アジア系の子供よりナッツ・アレルギーになりやすくなるという数字が現れたからだ。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 メルボルンはとりわけ食品アレルギー発生率が高く、「食品アレルギーの首都」と呼ばれている。マードット児童研究所の研究チームは、VIC州内の小学校で5歳児の入学時の健康アンケート57,000点のデータを集めた。5%の保護者は「子供が食品アレルギー」と記入しており、また3%は「子供がナッツ・アレルギー」と記入していた。

 研究チームのケイティー・アレン教授は、「まず気づいたのはオーストラリアの食品アレルギー率の高さ。次に、アジア系児童のアレルギー率の高さだった。ところが、アジア系でも、アジアで生まれ、その後、オーストラリアに移民してきた子供はアレルギーの率がかなり低い。つまり、アレルギー発生には何か環境要因があるということだ。また、オーストラリアで生まれたアジア人の子供は、同じようにオーストラリアで生まれた非アジア人の子供に比べるとナッツ・アレルギーになる率が3倍も高くなる。しかし、アジアで生まれた場合にはナッツ・アレルギーがほぼゼロ%になる」と述べている。

 アレン教授は、「オーストラリアの環境が衛生的すぎるということがあるのかも知れない。また、皮膚がん予防が徹底しすぎて日に当たらないためにビタミンDが不足がちになることがあるのかも知れない。実際、子供にビタミンD栄養剤を与えている国もある」と述べている。アレン教授の研究チームは現在3年間のビタミンDサプリメント研究を続けており、アレルギー発生率への影響を調べている。

 アレン教授は、「オーストラリアとアジアでは腸内細菌叢の細菌種も異なっており、アジアの細菌種がアレルギーを防いでいるのかも知れない。また、衛生的すぎるという問題では、VIC州の首都圏のナッツ・アレルギー発生率は3.4%、郡部の発生率は2.4%と大きく違っている。都市部の腸内細菌は変化に乏しいということが特徴だ」と述べている。
■ソース
Asian-born children protected against Melbourne food allergy effect, study shows

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