気候に対する植物の感受性を地図化

全地球衛星マッピングで気候変動表示

 衛星からの地球観測データを基にして、地球の生態系に対する降水量や気温など気候の変化の影響をマッピングした地図によると、オーストラリア内陸部の植物は気候変動に対する対応を「あきらめた」かのようだと報道されている。

 その一つとして、内陸部の植物は過去には雨が降ると一斉に目をさましたものだが、今は雨が降ってもその後に日照りが来ると知っているため、その雨にも反応しなくなっている。また、マレー・ダーリン水系の生態系は世界的にも有数の微妙なバランスを保っており、水量の変化に敏感に反応する。

 この地図は、Nature誌に掲載された記事の一部で、過去14年間の気温、水量、雲量など主要気候変数の衛星観測データをまとめている。その中でノルウェーとイギリスの研究者が、「植物感受性指数」を編み出し気候変動下の植物の生産性を全地球規模で比較している。

 NSW大学進化生態系研究センターのアンジェラ・モールズ教授は、「この研究は、生態系に対する極端な気候事象の影響を深く掘り下げて推定する独創的な研究だ。ほとんどの研究では平均気温や平均降水量のデータを基礎にしているが、気候モデルでは、将来の気候は平均値よりもはるかに大きな変動になることを示している」と語っている。

 さらに、「オーストラリアのほとんどの地域で植物は気温よりも水量の変動に敏感に対応している。つまり、地球温暖化よりも気候変動の方が深刻だということだ。大陸東部では植物の気候に対する感受性が非常に高い。ところが内陸部の生態系は気候変動に対する感受性が世界的にも非常に低いと出ている。特に降水量変化に対して反応しなくなっている」と語っている。

 また、人工衛星からの大規模な観測も良質の定量的情報をもたらしてくれるが、それでも地上での研究に取って代わることはできない。たとえば小さな蘭のように希少な絶滅危惧種の研究は地上でなければできない」と語っている。
■ソース
Global satellite map highlights sensitivity of Australia’s plants to changes in rainfall and temperature

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