【シドニー虹色通信】東日本大震災と台風10号による東北ダブル被災

東日本大震災・被災地を想う シドニー虹色通信

プロフィル◎JCSシドニー・レインボー・ステイ・プロジェクト
2011年3月11日東日本大震災発生の年、被災児童を支援する目的でシドニーで発足した保養プロジェクト。毎年夏休み期間中に、10人の小中高校生を東北からシドニーにホーム・ステイ招待している。また毎年3月11日前後には、震災復興支援とファンド・レージングの目的で「3.11震災復興支援イベント」を開催している。シドニー日本クラブ(JCS)傘下団体。
www.jcsrainbow.com

文:Yukiko Salisbury(プロジェクト代表)

第15回 東日本大震災と台風10号による東北ダブル被災

2011年の東日本大震災では、関東・東北太平洋側の沿岸地帯が大きな被害を受けました。死者数は1万5,983人、行方不明者数は現在も2,560人(7月31日警視庁調べ)に上っています。そんな大災害から5年半が経った今年8月30日、東北や北海道地方を台風10号が襲い、またもや大きな被害をもたらしました。

日本は晩夏に台風ラッシュに見舞われることが多いのですが、通常、日本の南海上で発生した台風は九州や西日本などに上陸した後、熱帯低気圧に変わり、本州や北日本にまで到着することはまれだと言われています。しかし、今回の台風10号は南日本を通らず、東北や北海道を直撃しました。

上空から撮影した台風10号の様子
上空から撮影した台風10号の様子

前述のように、東日本は大型台風の被害に見舞われることが少ないため、大型台風への対策や避難指示がうまく機能せず、被害を増大させたようです。東北地方の一部などでは、不幸にも多数の人が東日本大震災とのダブル災害に見舞われました。

特に岩手県の宮古市、岩泉、久慈市の豪雨では、堤防が決壊して街の上流から水が入り、あっという間に家屋が2~4メートル水没してしまいました。岩泉町では「高齢者ホーム」に一気に洪水が押し寄せ、逃げ遅れたお年寄りなど多数の犠牲者を出す惨事となりました。一方、宮古市では、1級河川の「閉伊川」が街の上流で決壊して街全体が濁流で流されてしまいました。

これらの地域では、東日本大震災から5年半が経ち、津波を避け内陸部にやっと自宅を建て直したり、商売も軌道に乗ってきた矢先に、また全てを失ってしまったという被災者の方々がいます。シドニー中心部に住んでいると、大きな自然災害にはほぼ無縁で現実味が感じられませんが、母国日本では近年大きな自然災害が多く、今後も大変心配です。

昨年、九州電力の川内原発が再稼働しましたが、相変わらず九州にも地震が多発していますし、桜島火山の噴火も活発になってきているので、こちらも気にかかります。

たとえ科学が発達した世の中にあろうとも、自然の驚異に人間はひとたまりもありません。これらの自然災害発生の原因は気候変動などの影響もあるようです。我々もこの地球環境を守り自然災害を防ぐために、例えばゴミのリサイクル、公共交通機関の利用、水や電気の節約など、身近なことから始めてみるのはどうでしょうか?

1人ひとりの力は微量でも大勢の人間が心掛ければ、地球や自然にもっと優しい暮らしができるのではないでしょうか。

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