首位は邦人にもお馴染みのホームセンター「バニングス」
市場調査会社ロイ・モーガンは7日、オーストラリアで2023年12月までの1年間に信頼されているブランドのランキングを発表した。これによると、1位はハードウェア・ストア「バニングス・ウェアハウス」で、3年半ぶりに首位の座に返り咲いた。
バニングスは、親会社の複合企業ウェスファーマーズの傘下にあり、オーストラリアとニュージーランドに合計513店舗を展開している。物流倉庫のようなマンモス店舗と、オーストラリア人が得意な日曜大工からプロの建築工事まで幅広いニーズに対応しているのが特徴。日本で言う「ホームセンター」(和製英語)にプロ向け商品を加え、店舗を巨大化したような業態で、オーストラリア在住の邦人にも親しまれている。週末には店の前で地元の慈善団体などが「ソーセージ・シズル」(ソーセージを焼いてパンに挟んだ軽食)を売っているのも、オーストラリアらしい風物詩となっている。
20年5月以降、トップの座に君臨していたスーパー最大手「ウールワース」は2位に転落した。社会を騒がせているインフレ便乗値上げの疑惑が影を落としたと見られる。3位は日本では無名だが近年オーストラリアで勢力を拡大しているドイツ発祥の格安スーパー「アルディ」、4位は格安小売店チェーン「Kマート」。5位のスーパー2番手「コールズ」もウールワースと同様に便乗値上げの疑いが浮上しており、順位を2つ落とした。外国勢では、アイフォンのメーカーとして有名な米アップルが6位、オーストラリアの新車市場で長年首位をキープしているトヨタが7位に入った。
一方、信頼されていないブランドのランキングでは、1位が昨年長時間の通信障害を起こした通信大手オプタス、2位はフェイスブックを運営する米メタ、3位はいわゆる「幽霊フライト」問題に揺れるカンタス航空、4位は通信最大手テルストラ、5位はメディア大手ニューズ・コーポレーションだった。
ロイ・モーガンが毎月、14歳以上の約2,000人の回答者を対象に実施している聞き取り調査をもとに、1年間のサンプル数2万5,863人の回答から平均値から算出した。
■ソース
Bunnings replaces Woolworths as Australia’s most trusted brand(Roy Morgan)