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景気減速どこ吹く風!? オーストラリアで新車が飛ぶように売れている

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3月の販売台数、6年ぶり過去最高更新

 住宅に次いで大きな買い物である新車の売れ行きが、オーストラリアで好調に推移している。激しいインフレや利上げを背景に景気は下り坂に向かっているとの見方がエコノミストの間では一般的だが、新車販売は空前の好況に沸いている。

 オーストラリア連邦自動車工業会(FCAI)によると、3月の新車販売台数は10万9,647台となり、2018年3月に記録した史上最高記録(10万6,988台)を6年ぶりに更新した。曜日の関係で営業日が昨年より2日少なかったにもかかわらず、前年同月比で12.7%増えた。過去12カ月間で月間の過去最高記録を塗り替えたのは9回目となった。

 第1四半期(1〜3月)の累計は30万4,452台と前年同期比で13.2%増となり、同四半期の史上最高記録も更新した。昨年4月以降の12カ月間では125万2,230台となり、年間で過去最高を記録した23年(121万6,780台)を上回った。

 23年は新車販売が大幅に伸びた。車載半導体不足などサプライチェーンで新車供給の縮小が解消したことによる反動が大きかった。今年に入っても引き続き需要が拡大している格好だ。

 FCAIのトニー・ウェバー代表は「業界にとって非常に素晴らしい結果だ」と歓迎した上で、「これを当然とは受け止めていない。生活コスト高騰が続いていることを考慮する必要がある。新車効率基準(NVES)が9カ月以内に導入されることに伴う業界と消費者への影響も注視したい」と述べた。

 NVESは、新車の一定走行距離の二酸化炭素排出量の上限を段階的に厳格化する制度で、労働党政権が今議会で法案成立を目指している。実現すれば、年間の総排出量が上限を上回った自動車メーカーは、排出権を購入するかペナルティーを支払うことが義務付けられる。政権が力を入れる気候変動対策の一環だが、メーカーが負担を強いられ、コストが新車価格に転嫁される可能性がある。

■ソース

New Record for March New Vehicle Sales(Federal Chamber of Automotive Industries)





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