16歳以上の人口の95%が最低1回の接種済み
12月25日付ABC放送(電子版)は、NSW州政府の発表として、12月24日午後8時までの24時間に149,261人の検査で6,288人がコロナウイルス陽性と判定されたことを伝えている。また、16歳以上の人口の最低1回の接種率は95%の目標に到達したことも伝えている。
25日の記者会見で、ケリー・チャント主席医務官は、「16歳以上の人口の95%が最低1回の接種を受けるという目標に到達した。これによって社会の健康弱者を守ることができるようになる」と語っている。
ただし、オーストラリア国内で承認されているワクチンの免疫効果が生まれるのは2回の完全接種後で、NSW州の16歳以上の完全接種率はまだ93.5%に留まっている。国内ではTAS州とACTのみが完全接種率95%を達成している。
さらに、これまでに12歳から15歳までの予防接種が承認されており、2回の完全接種率は78.3%、1回のみを合わせると81.6%となっている。また、2022年1月からは5歳から11歳までの児童への接種が開始される予定。
コロナウイルス感染入院者数は前日の382人から微増して388人になっており、そのうち52人がICUに収容され、そのうち14人が酸素吸入装置を着けている。
ドミニク・ペロテイNSW州首相は、クリスマス・シーズンに向けて経済優先の立場から、「政府があれこれ指図することはできない。感染を防ぐことは自己責任」を掲げて規制を解除したが、感染者の急増でマスク着用やQRコード・チェックイン、屋内施設での1人あたりの面積確保などを再導入しなければならなかった。
また、クリスマス、年末年始のパーティはできるだけ屋外で行うことや集まる前に各自が迅速抗原検査を行うこと、屋内の場合には窓を開けたり、換気を良くし、食器を共有しないなどの感染予防手段を呼びかけている。
NSW州保健局は、「コロナウイルスにさらされた人のうち、4人に1人は濃厚接触者に課せられる7日間の隔離を済ませた後に感染症状を表すことがあるため、7日間の自宅隔離の後、さらに7日間は高リスク場所には行かず、また、迅速抗原検査でチェックすることを呼びかけている。一方、ブラッド・ハザードNSW州保健相は、「州保健局の指示または身体の不調がない限りPCR検査を受けに来ないよう」呼びかけている。
■ソース
NSW records 6,288 COVID-19 cases but ICU rates remain stable