推計90万人以上 16歳以上の約4.5%
オーストラリア統計局(ABS)は19日、性的マイノリティー「LGBTI+」(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル(両性愛者)、トランスジェンダー(生物的性と性自認が一致していない人)など)の人口に関する推計を発表した。
これによると、16歳以上の人口の約4.5%に相当する90万人以上がLGBTI+と見られるという。LGBTI+の割合は若いほど高い傾向があり、16〜24歳では推計で実に9.5%とおよそ10人に1人がLGBTI+だとしている。
内訳は①「LGB+」(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、アセクシャル(無性愛者)、パンセクシャル(全性愛者)、クイヤー(既存の性の範疇に当てはまらない人など)が約7万4,000人(全体の約3.6%)、②「トランスジェンダーやジェンダー・フルイド(時間の経過や場面に応じて性自認が変わる人)など」が約17万8,900人(約1%)、③「医学的な性の特徴に当てはまらない人」が約6万3,300人(0.3%)となっている。
オーストラリアでは、同性婚が合法化されるなど一般的に性的マイノリティーに寛容とされるが、その人口に関する統計が発表されるのは初めて。
ただ、今回の統計は、あくまでも4万5,000人を対象に行った調査をもとに割り出した「実験的な推計」との位置付け。2026年に実施する次回の国勢調査では、16歳以上の回答者に対して性別や性的志向を尋ねる質問を初めて設ける。これにより「詳細な性的マイノリティーの人口動態が明らかになる見通しだ」としている。
■ソース
ABS releases first ever estimates of LGBTI+ Australians, Media Release(ABS)