キャンベラで70年ぶり王位継承 チャールズ3世が新国家元首に
オーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相は11日、同国の国家元首を務めたエリザベス英女王を追悼し、その功績を称えるため、今年9月22日を一回きりの国民の休日にすると発表した。首相はデービッド・ハーリー連邦総督とともに15日から訪英してチャールズ新国王に謁見。19日に開かれる国葬に参列する。帰国後の22日を休日とし、追悼式典を開催する。
また、オーストラリアでは11日、王位継承の儀式が執り行われ、チャールズ3世がオーストラリアの新しい国王(元首)に正式に就任した。首都キャンベラの連邦議会議事堂で同日午前に催された式典で、ハーリー連邦総督が英ロンドンのセント・ジェームズ宮殿で10日発布された「王位継承の布告」を読み上げ、ハーリー連邦総督とアルバニージー首相が布告書に署名した。
エリザベス女王の死去に伴い、チャールズ3世は10日、「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国国王」(英国王)に即位するとともに、「ヘッド・オブ・コモンウェルス」(英連邦代表)に就任。王位継承の布告がオーストラリアを含む英連邦諸国に送付されていた。
オーストラリアの国家元首の交代は、1952年のエリザベス女王即位以来70年ぶり。オーストラリアは英国植民地だった歴史的経緯から、独立国家でありながら英連邦の一員であるため、1901年に制定された憲法の前文で、英国王を国家元首とし、国王の代理人を連邦総督が務めることが定められている。
■ソース
Commemorating Her Majesty Queen Elizabeth II (Media Release, Prime Minister of Australia)