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オーストラリアがついにリセッション入りしたって本当? 2%超の人口増に経済成長が追いつかない

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1人当たりGDPは2期連続マイナス成長

オーストラリアのGDP成長率(棒グラフは前期比、折れ線グラフは前年同期比)の推移(出典:オーストラリア統計局)




 オーストラリア経済の減速が鮮明になってきている。峠は越えたものの依然として高いインフレと、昨年来の急激な利上げを背景に、消費者が財布のひもを引き締めていることが背景にある。国内総生産(GDP)の成長率を国民1人当たりの数値で見ると、既にリセッション(景気後退=2期連続のマイナス成長)に突入した。

 豪統計局(ABS)が6日発表した4-6月期の1人当たり実質GDPは0.3%減と前期(0.3%減)に続いてマイナス成長を記録した。もっとも、額面の実質GDPは前期比0.4%増(前期は改定値で0.2%増から0.4%増に上方修正)、前年同月比2.1%増(前期は2.4%増)とプラス成長をキープした。

 ただ、人口減少が続く日本と異なり、オーストラリアでは人口増加のペースを上回る成長を続けなければ、雇用や景気浮揚を維持できなくなる。コロナ禍後の移民受け入れ再開を背景に、直近の人口増加率は年率2%を超える高い水準にある。高度な技能と豊富な資金を持つ移民の受け売れによる人口増は、中長期的には成長に寄与するとされるが、景気が足踏みする現在の局面では、1人当たり成長率を押し下げる結果となっている。

 コモンウェルス銀は7日発表した短信リポートで「(年率)2.25%の人口増という追い風にもかかわらず、前年同期比のGDP成長率は長期トレンドを下回っている。1人当たり成長率で見ればリセッションだ」と指摘した。インフレと利上げの影響で個人消費と住宅投資が落ち込む一方、好調なサービス輸出や公共投資、設備投資などがこれを一定程度、相殺したと分析している。

■ソース

Australian National Accounts: National Income, Expenditure and Product(Australian Bureau of Statistics)

The National Accounts in Q2 2023(Commonwealth Bank of Australia)





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