NSW州政府、VIC、WA両州政府と口論続く
ジョン・バリラロ州副首相、マーク・マクガワンWA州首相に「あんたのお説教はしっぺ返しを食う事になる」。
ABC放送(電子版)が伝えた。
VIC州がNSW州、特に大シドニー、中部海岸、ウロンゴン3地域を対象に州境を閉鎖したのに対して、グラディス・ベレジクリアンNSW州首相が、「不意打ち。なぜ以前に知らせてくれなかった?」と、ダニエル・アンドルーズVIC州首相を批判し、アンドルーズVIC州首相が、「早めに伝えておいたではないか」と反論するいがみ合いになった。
また、マクガワンWA州首相が、「断固とした対策で早急にウイルスを駆逐するべきだ。そうすればオーストラリア全体が安心できるようになる」とNSW州政府を批判するなど、ルビー・プリンセス号事件以来、保守連合と労働党の州政府の間でいがみあいが続いている。
1月12日にはバリラロ州副首相がマクガワンWA州首相に対して、「WA州の厳しい州境閉鎖政策は思わぬ結果をもたらす。マクガワン州首相のお説教はそのうちにしっぺ返しを食うことになるだろう」と噛みついたことが報じられている。
NSW州では、1月11日午後8時までの24時間に新たに5人が市中感染の陽性と判定された。そのうち2人は昨日に既に報道されていたが、残り3人のうち2人はノーザン・ビーチーズ関連、1人はベララ・クラスター関連と突き止められており、いずれも判明している感染者の家庭接触や濃厚接触と突き止められている。
WA州は国内でももっとも厳しい州境閉鎖を続けてきており、12日にはバリラロ州副首相が、「コロナウイルスで死者も出ているが、外出が規制されて家族にも会えず、孤独による精神衛生問題で死ぬ人の方がはるかに多い。マーク・マクガワンにはその責任がある。NSW州は大陸東海岸でよくやっている。WA州はどうして他の州と協調しないのだ?」と発言した。
さらに、「マクガワンは鉱山のロイヤルティが頼りだ。中国のやり方を見れば、そのうちマクガワンの尻に噛みついてくるぞ」と発言している。
保守連合連邦政権のマイケル・マコーマック首相代理は、「NSW州はコロナウイルス対策の模範だ。NSW州に対する批判は拙速に過ぎる」とNSW州を擁護している。
■ソース
NSW coronavirus cases increase, John Barilaro tells Mark McGowan his lecturing could ‘bite him on the bum’