ブルーズフェス主催者、ユダヤ人女性を「ナチ」呼ばわり

ホロコースト体験者の孫に主催者平謝り

 毎年バイロン・ベイで開催されるブルーズフェスに女性ミュージシャンが少ないと批判した女性をフェス主催者が「ナチ」呼ばわりした。しかし、この女性がホロコースト体験者の孫娘とあって、「ナチ」呼ばわりは冗談では済まず、「ナチ」発言の主催者が女性に平謝りする結果になった。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 この女性、シモーヌ・ジェンジウクさんはユダヤ人であり、ホロコーストから生還した人を祖父母に持っている。彼女は2019年ブルーズフェス出演者のラインナップを見た後でブルーズフェスのフェースブックに投稿し、「まるでソーセージフェス(男ばかりの意味)、チックはどこにいるの(チックは若い女性を意味する俗語)?」と書いたところ、ブルーズフェスの主催者から、「よく調べもしないでイベントを攻撃し、自分達の主義や分裂闘争でメディア・キャンペーンをやるっていうのはナチス・ドイツでならうまくいったかもしれないぜ。あんたは頭のネジが少しゆるんでいるから誰彼となく攻撃して回るんだろう。多分、あんたは失業中の恵まれた白人の何の価値もない人で時間を持て余しているだけだ。チックはブルーズフェス・シミを運営している。ペンネームで本名を隠しているかもしれないのだろうが、会社じゃチックは男1人に4人もいて、管理職もやっている。(後略)」との反応が返ってきた。

 ジェンジウクさんは、「軽い冗談のつもりで書いたコメントに対する主催者の反応の激しさに驚いており、ユダヤ系の女性がナチ呼ばわりされたことにショックを受けている。父はホロコーストの生き残りの両親に育てられており、祖父母は家族にナチに殺されたり、財産を破壊された経験で深い心理的外傷を負っていた。ナチなどと言う言葉は軽々しく人に投げつけるものではない」と語っている。

 ブルーズフェス・ディレクターのピーター・ノーブル氏はABC放送に話すことを拒否したが、ルパート・マードック系のヘラルド・サン紙には、ジェンジウクさんの投稿に返事を書いたことを認め、「思わず爆発してしまった。その人に連絡して謝罪するつもりだ」と語っている。

 ジェンジウクさんは、フェースブック経由で謝罪文を受け取っている。

 一方、音楽産業で女性や非画一ジェンダーのミュージシャンの進出を支援する活動家グループ、LISTENもブルズフェスを批判しており、LISTEN広報担当のエリー・スクラインさんは、ラインナップは残念な内容だ。2019年ブルーズフェスのアーチスト26人のうち、女性はわずか4人に過ぎないとしている。
■ソース
Bluesfest’s Nazi slur to Holocaust survivors’ granddaughter who criticised line-up

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