医療労組内部告発者が心神耗弱に

自分も告発され、自己弁護できず

 VIC州医療労組(HSU)の前書記長、キャシー・ジャクソン氏は、前任のクレーグ・トムソン氏らを労組資金不正着服などの容疑で告発した。そのため、問題の労組が裁判所の命令で解体統合され、ジャクソン氏自身も職を解かれた。しかし、その後の裁判の過程でジャクソン氏自身が労組資金を不正着服していた疑いが次第に濃くなってきていた。そのため、HSUがジャクソン前書記長を相手取って被害額の返還を要求する民事訴訟を起こしていた。ジャクソン氏自身は不正行為を否定しているが、労組のクレジット・カードで様々な個人目的の支出がされており、ジャクソン氏もまったく説明できない状況になっていた。

 10月14日、メルボルンの連邦高裁で開かれた裁判において、ジャクソン氏の弁護士が、「ジャクソン氏は心神耗弱状態にあり、自己弁護もできなくなっている」として、審理延期を要求した。

 ジャクソン氏がHSU資金使い込みをしたとされる額は140万ドル近い巨額にのぼっており、裁判所は審理に入っていた。しかし、最近になって労組側が着服された金の返済を確保するため、裁判が終わるのを待たず、裁判所の即決で損害額の即時返済命令を求めていた。14日はジャクソン被告の口頭弁論が予定されていた。

 しかし、シドニーとのビデオ・リンクでフィリップ・ビーズリー弁護士が、「ジャクソン依頼主は、8月に労組腐敗ガバナンス問題特別調査委員会に出廷した後、心神耗弱に陥っており、病院に入院している。心神耗弱で弁護士に指示することもできず、来年2月まで自己弁護することもできない」と述べた。

 HSU側のマーク・アービング弁護士は、「ジャクソン氏が病気だと知らされたのは10月13日だ。しかし、ビーズリー弁護士はずっと前から知っていた。医師の診断書を2週間も隠し持っていて、裁判の日になって取り出してみせる。まったく恥知らずな行為だ」と批判している。さらに、「ジャクソン氏は以前から裁判所の命令を無視する前科がある。自分の弁護士に理性的な指示も出す能力がなくなっているらしいが、このまま放置するとますます事態が悪くなるばかりだ。今まで隠していた弁護士も弁護士だ」と息巻いている。しかし、リチャード・トレーシー判事もジャクソン被告の態度に厳しくなっており、「当法廷の命令に従わない言い訳できない行動が何度も続いている。このことを深刻に考えている。しかし、労組の要求はかなり大きな額であり、当法廷に苛酷な命令を要求するものだ」と語り、一方、2月まで裁判延期には応じず、3週間の延期を認めるにとどまった。(NP)

http://www.abc.net.au/news/2014-10-14/kathy-jackson-mentally-unwell-to-defend-herself-against-fraud/5812830

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