瀕死のパキスタン青年家族にビザ発給

大臣、発給拒否擁護から一転

 パキスタン青年ハッサン・アシフさん(25)はVIC州の大学に留学していたが、健康を害し、医師に皮膚がんと診断され、現在は数週間の命と宣告されている。そのため、家族がオーストラリアのアシフさんを見守るためにオーストラリアのビザを申請したところ、移民省に却下された。このことが報道されると、国民の間からは、「政府の態度は冷酷だ」という批判がわき上がっていた。12月23日、移民省が先のビザ発給拒否の決定を覆し、アシフさんの家族にビザを発給したことが発表された。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 アシフさんは留学生宿舎に住んでいたが、発病後、宿泊費が払えなくなり、人生の最後をメルボルンの野宿者避難所で過ごしている。アシフさんの母親と兄弟がオーストラリアへのビザを申請したが、移民省に却下された。ピーター・ダットン移民相は、「最初のビザ申請却下は、その時の申請の情報に基づく正当な決定だった。審査する職員は、家族がオーストラリアに入ってから保護を申請したり、不法滞在になることがないかなどを考えなければならない。また長期にわたってオーストラリアの福祉を受けるようになるかも知れないということも考えなければならない」と擁護している。

 ビザ申請却下直後、野党労働党の移民スポークスマン、リチャード・マールズ議員がダットン大臣に、「大臣権限でこの冷酷な決定を取り消すよう」訴え、「国家安全保障問題ではないのだから、常識を働かせ、がんで死にかけている青年が最後を家族と過ごせるようにすべきではないか。同情心のある国民にとって、この決定は信じられないことだ」と語っていた。

 また、難民移民法律援護センターのデビッド・マン理事長は、「一転してビザ発給を決めたことは歓迎できるが、移民省は最初に却下した理由を国民に明らかにすべきだ。ともかく、信じられないことだった。再々ならずこのようなことが起きるというのは制度に大きな欠陥がある。制度を検討し直すべきだ。そのためには国民からのプレッシャーがなければ変わらない。制度はいつも人間に対する同情心が働いているとは限らない」と語っている。
■ソース
Peter Dutton confirms visas for dying Pakistani man Hassan Asif’s family now approved

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