シャーク・ネット、まったく効果なしの判定

50年間のデータでサメ被害に変化なし

 NSW州はシドニーの海水浴場に設置されているシャーク・ネット、サメ避けネットがサメ襲撃防止に何の効果もないことが50年間の統計データ分析で判明した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 研究したのはディーキン大学School of Life and Environmental Sciencesのローリー・ローレンソン准教授で、50年間にわたるNSW州と南アフリカのサメ襲撃緩和プログラムと海岸地域人口を比較した。ローレンソン准教授がABC放送の時事番組「Four Corners」で語ったところによると、「水域のサメの個体数が減っても、サメの襲撃の頻度は下がっていない。その2つの間に相関性がなかった。また、ネットを張ってある場所でも違いはなかった。

 ローレンソン准教授の研究論文は現在ピア査読中で、まだ発表されていない。この研究は、ローレンソン博士、ディーキン大学の同僚、ジャコモ・モンク博士、フレデリック・クリスチアンセンらが3年をかけて続けてきた研究で、シドニー周辺水域のサメの個体数密度、過去にサメ襲撃事件が多かった地域、サメ襲撃緩和プログラムが多かった地域で比較した。

 NSW州のサメ研究者、ビック・ペデモアズ博士は、この研究結果に反論しており、「同じような統計分析がNSW州政府によって行われたばかりだ。過去6か月、文字通りその課題に取り組んだが、当時、人口成長も要素として加えた。分析は思ったより時間がかかった。しかし、それほど厳密な統計はないながら、シャーク・ネットに効果があることは自信を持って言える」と語っており、連邦科学産業研究機構(CSIRO)のホオジロザメ研究専門家のバリー・ブルース博士も、特定地域ではシャーク・ネットが本来なら人間を襲っていたはずのサメを捕殺しているからサメ被害防止に役立っているはず。ただし、どの程度まで危険を引き下げることができているのかは決して分かることがないのではないか?」と語っている。
■ソース
Shark nets ‘do nothing’: 50 years of data ‘shows chances of attack unaffected by mitigation programs’

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