未だに残るWorkChoicesの亡霊に縛られる労働者

2007年、ハワード政権の命取りになった労使制度

 1996年に保守連合連邦政権を樹立したジョン・ハワード氏は11年間の長期政権を記録したが、末期には、「職場での個人の選択を尊重する」との建前で、それまでの企業内労使協定制度を破棄し、経営者と労働者個人の間の労働契約を基本とする「WorkChocies」制度を導入したが、もともと資金の豊かな経営者と賃金労働の労働者個人の間に平等な契約が成り立つわけはなく、この制度は国民の強い反発を受け、ハワード連邦政権が倒れただけでなく、ハワード氏自身が選挙で労働党候補に敗れた。ケビン・ラッド、ジュリア・ギラード労働党政権は再び労使協定制度を復活させた。

 しかし、当時のWorkChoices制度に基づく労使協定が今も飲食関係の業界に残っており、労働者が時代遅れになった制度に縛られている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ABC放送のデーリー・ニューズ・ポドカスト、「ザ・シグナル」の調査で、WorkChoices制度に基づいて書かれたゾンビー職場契約に縛られている労働者が何千人もいることが判明した。

 SA州最大の雇用企業、コンビニエンス・ストアや給油所のチェーンを運営する「オン・ザ・ラン」は、3,250人ほどの従業員との契約を徐々にWorkChoicesベースから移してきたが、この程、深夜勤務手当その他の当番制に連結した手当、休日出勤手当、交替制休憩時間などをすべて従業員に対して提示した。

 しかし、弁護士、労働組合では、「今も様々な業種で何万人もの労働者がWorkChoices時代の制度に縛られたままになっている。それも法の抜け穴があるためで、保守連合連邦政権はその抜け穴を閉じることを拒んでいる」としている。

 WorkChoices制度廃止後、労働党政権時代になってFair Work Actが制定されたが、個々の労働者はWorkChoices時代の制度がそのまま生きており、元オン・ザ・ラン従業員は、2012年に失効しているはずの制度で働いてきたため、何万ドルもの損失をこうむっていると推定されている。
■ソース
Employees stuck in ‘outdated’, ‘zombie’ contracts of WorkChoices era

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