「運転手の犯罪は会社の責任ではない」

ペル発言にトラック運転手が激怒

 カソリック教会のジョージ・ペル枢機卿は児童性虐待実行者と見なされていないが、児童性虐待犯罪に対する教会組織の態度を一貫して弁護し続けており、しばしばその発言がさらに被害者や社会一般の神経を逆撫でする結果になっている。

 8月21日、過去から現在に至るまでの児童性虐待に対する教会、学校、スポーツ団体、スカウトなどの団体の対応を調査している特別調査委員会で、バチカンからビデオリンクで証言したオーストラリア出身のペル枢機卿は、「トラック運転手が女性を乗せ、性的いたずらをしたとする。その行為は正しい行為ではない。しかし、その行為はトラック会社所有者の方針に反することであり、トラック会社には責任はない。聖職者が児童性虐待犯罪を行ってもカソリック教会に責任がないのも同じことだ」と発言した。

 このペル発言に対して、全豪トラック運転手連合会のノーリーン・ワトソン議長は、「全国に17万人のプロのトラック運転手がいる。彼らは家庭を持ち、子供もいる。ペル枢機卿の喩えは彼らに対するとんでもない侮辱だ。枢機卿の発言は、調査委員会でのカソリック教会に対する追及をごまかそうとする自暴自棄の企てだ」と非難している。

 南メルボルンのセント・ビンセント・ド・ポール孤児院でクリスチャン・ブラザーズ2人から性虐待を受けたダニー・ヘワット氏は、ペル発言を委員会傍聴席で聞いていたが、「うつろな気持ちだ。ペル証言はまったくのお笑いぐさだ」と語っている。クリッシー、アンソニー・フォスター夫婦の娘、ケイティーさんとエマさんはオークリッジのセークレッド・ハート小学校でケビン・オドネル神父に繰り返し性虐待を受けた。その後、娘2人は精神的苦痛から逃れるためにドラッグに手を出し、エマさんはドラッグの過剰投与で自殺、またケイティーさんは泥酔して道路を横断中に車にはねられ生涯脳損傷が癒えない。クリッシーさんもペル枢機卿の前に証言しており、アンソニーさんは、「ペル枢機卿は教会組織を改革できる立場にいる人物だが、まったくその気がない。教会は倫理的指導者の立場になければならないのに彼の比較はまったく意味をなさない」と批判している。(NP)

http://www.theguardian.com/world/2014/aug/22/truckers-outraged-by-cardinal-george-pells-sex-abuse-comparison

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