弱者を食い物にするもぐりの訓練学校

低所得者に高額政府ローン組ませる

 10月6日、ABC放送は、もぐりの訓練カレッジが社会的弱者を食い物にしていることを報道している。

 無登録の訓練カレッジは低所得者、高齢者施設住人、非英語圏出身者などに大きな額の政府学費ローンを申請させており、卒業してもローンを返せる見通しは低い。ABC放送の調べによると、無登録民間カレッジはシドニー首都圏の公共住宅地域、非英語圏出身者などを重点的に生徒を募集しており、学費の高い資格コースを商品にしてしばしば本人の知らない間に高額の政府ローンを申請している。

 今年これまでだけでも、「知らない間に政府学費ローンを組まれた」との苦情が17件も出ている。また、カレッジ側では自費ではコースを取る経済的余裕のない者に学費ローンを組ませるため、ラップトップやキャッシュバックなどのインセンティブも提供している。そのような無登録訓練カレッジは生徒募集にエージェントを使っており、そういったエージェントに強引な勧誘をされたという苦情も13件出ている。教育省の資料によれば、そういったインセンティブは倫理性に欠けるだけでなく違法になる可能性もある。

 最近になって政府は学費ローン(HECS)を大学学費から広げ、民間教育機関のディプローマ・コースやサーティフィケートIVのコースにも適用するようになった。この新しい制度はVET FEE-HELPと呼ばれており、新制度で民間訓練カレッジなども受講者が増えるだろうと予想されている。また、受講生は卒業しても年収が$53,345を超えるまでローン返済義務が発生しない。しかし、低社会経済層の卒業生が学費ローン返済義務が発生するまで返さないでいることで住宅ローンなどの契約が難しくなる。しかも、無登録カレッジで教えている資格では一生$53,345の年収に達することは難しく、初めから返済義務が発生しないことを考えた編成とも見られる。

 さらに悪質なのは、そういったカレッジが提携ネットワークを組織しており、あるカレッジに入学したのに受講は他のカレッジだったということも起こりえる。

 教育省では、「教育ブローカーの間で無法な行為が行われていることは政府も把握しており、来年1月より新対策を発足させる」と発表している。(NP)

http://www.abc.net.au/news/2014-10-06/unregistered-training-colleges-target-low-income-earners/5793246

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