「少しでも良心があるなら死ぬ前に全ての罪を認めろ」

末期がんの連続殺人犯ミラットに元担当刑事が勧告

 1990年代、明らかになっているだけで7人の外国人バックパッカーを殺害し、死体をシドニー都市圏南西部のベラングロ州有林内に埋めたとして起訴され、有罪評決で終身刑7回の判決を受けたイバン・ミラット受刑者が不調を訴え、病院の重警備病室に移されて診断を受けた結果、末期食道がんと診断された。

 25年近く前、発見されたバックパッカーの遺体から犯人捜査が始まり、ミラット容疑者が起訴された。連続殺人事件が起きていた当時、危険を感じていち早く逃げ延びた外国人青年がオーストラリアの裁判所の証言台に立ち、また、ミラットの自宅からも被害者の所持品が見つかっており、ミラットの犯行はゆるがなかった。

 当時、タスク・フォース・エアに配属された600人ほどの刑事を指揮し、ついに解決に導いた元刑事で後にNSW州警察副長官も務めたクライブ・スモール氏が、「ミラットに少しでも良心があるなら、自分の犯罪を全て認め、被害者の家族に事実を明らかにすべきだ」と語っている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 ミラット受刑者は1994年以来、ゴルバーンの重警備刑務所、スーパーマックスの独房に収容されていたが、不調の検査を受けるため、シドニー東部のプリンス・オブ・ウェールズ病院の重警備病室に移された。

 事件当時、イギリス人バックパッカーのポール・オニオンズ氏がミラットの車から脱出しており、イギリスからオーストラリアに来て事件当時の状況を証言し、加害者として被告人を指している。

 ミラット受刑者は現在74歳。最近になって2か月の間に体重が20kg減少するなどの異常が見られたため、病院の検査を受けて食道と胃にがんが見つかった。そのため、現在はロング・ベイ刑務所病院に移されて治療を受けることになっている。

 ミラット受刑者は、1978年から79年までの4か月間にニューカッスル地域で同じような状況で消息を絶ったリアン・グッドールさん、ロビン・ヒッキーさん、アマンダ・ロビンソンさんの3人もミラットの被害者ではないかとの容疑が浮かんでいる。そのため、2002年には検視法廷に召喚されている。しかし、ミラットの犯行と断定する決め手がないままになっている。

 3人の女性の失踪についてはニューカッスル警察の手で「未解決殺人事件」再捜査が始まっているが、スモール氏は、「ミラットがこの事件で警察に協力することはほとんど絶望的だ。私達もミラットが関わっている可能性のある犯罪全てについて調べたことがあるが、7人以外の事件でミラットが関わっていたと断定できる証拠は見つかっていない」と語っている。
■ソース
Former investigator’s message to Ivan Milat, as the serial killer is treated for terminal cancer

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